エンターテインメント・ウェブマガジン
リアルな時間が流れているというよりは、抽象的に流れているということです。それは寝ているときに見る夢がそうですし、映画は時間芸術なので、時間の使い方に関してはこだわりたいと思っている。逆に時間は不可逆というか、絶対に巻き戻せないものだからこそ、映画はそこに自由な翼を持っているような気がしています。
それでいうと、『真夜中乙女戦争』と『リミット・オブ・スリーピング・ビューティー』『チワワちゃん』は、どれも僕の中で若さを失う映画、青春に別れを告げる三つの映画としてつながっている。より変化が激しい年代の話だからこそ時間の流れに対してもっとリアクションしていく、そういう世界観だと思う。3部作、僕の中の一つのトリロジーになってもいいような、通底するものがあります。
場合によりますけど、その二つでいうと、準備して脚本を書いていく中で立ち上がったイメージです。そういったものを思い付く瞬間ってやっぱり楽しいですよね。それが楽しくて映画を撮っているというところもあります。でも、意図が強過ぎても、表現が勝ち過ぎても駄目で、自分の中で、「うわっ、ここだ」っていう道筋を見つけたときの喜びはすごくて、『真夜中乙女戦争』では自分の中のいろんな方法を実現できたと、今までの作品よりもより強く感じています。観客も、この映画を受け止めるための受け皿を作ることになるかもしれません。でも、その行為が、その人のイマジネーションやまなざしの幅を広げるきっかけになってほしい。いつもそう願いながら、映画を作っています。
(取材・文・写真/外山真也)
映画2025年11月28日
-結婚したサチとタモツのすれ違いが最初に垣間見えるのが、共通の友人の結婚式に1人で参加したサチが帰宅した後のシーンです。勉強しながら留守番していたタモツに、結婚式の様子を話したサチがトイレに行った後、何気なく「トイレットペーパーないよ」と声 … 続きを読む
映画2025年11月28日
-そんな親しい関係を築き上げたお二人に加え、WEBで公開されている本作のプロダクションノートを拝見すると、秋山監督をはじめとするスタッフの熱量もかなり高い現場だったようですね。 松谷 俳優がスタッフも兼任するのが秋山組の特徴で、「慎太郎さん … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年11月28日
吉高由里子が2022年の「クランク・イン!」以来、3年ぶりに舞台主演を果たす。吉高が挑むのは、日常に潜む人間の葛藤や矛盾を丁寧にすくい取り、鋭い視点の中にユーモアを織り交ぜる作風で共感を呼んできた蓬莱竜太が描く新作舞台、パルコ・プロデュー … 続きを読む
映画2025年11月22日
『金髪』(11月21日公開) ある公立中学校で、市川(岩田剛典)が担任するクラスの数十人の生徒たちが髪を金色に染めて登校してきた。生徒たちは校則への抗議を主張し、学校中は大騒ぎになる。活動の発起人である板緑(白鳥玉季)に「なぜ髪を染めては … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年11月22日
数々のミュージカル作品へのオマージュが登場するコメディーミュージカル「サムシング・ロッテン!」が12月19日から上演される。2015年にブロードウェイで初演された本作は、「コーラスライン」、「アニー」、「レ・ミゼラブル」などの人気ミュージ … 続きを読む