【インタビュー】映画『サマーゴースト』“幽霊役”の川栄李奈「女優業はいろいろな人になれることが楽しい」

2021年11月25日 / 13:50

 気鋭のイラストレーター・loundrawが初の映画監督を務めた短編アニメーション映画『サマーゴースト』が全国公開中だ。本作は、忘れられない“ひと夏の出逢い”を描く現代青春群像劇。インターネットを通じて知り合った高校生の男女3人が、都市伝説としてささやかれる若い女性の幽霊“サマーゴースト”を探しに出掛けるストーリー。本作のメーンキャラクタ―となる女性の幽霊・サマーゴーストの声を演じた川栄李奈に、アフレコに挑戦した感想やloundraw監督の印象、女優業の魅力や今後の抱負などを聞いた。

川栄李奈

-アフレコに挑戦した感想はいかがでしたか。

 本職の声優さんに混ざってやらせていただくことに緊張と不安がありました。アフレコは今回で6作品目になるのですが、監督によってやり方が違いますし、自分の中の引き出しも少ないので、今回も楽しむ余裕はなくて、いっぱいいっぱいになっていました。

-女性の幽霊“サマーゴースト”の声を演じる上で、気を付けたことは?

 生きていたときは、佐藤絢音という本当に普通の女の子だったんだろうなということと、幽霊になっているので声のトーンに気を付けました。監督が「幽霊の切なさみたいなものもありつつ、ちょっとお姉さんっぽい感じの余裕が欲しい。そのバランスを出したい」とおっしゃっていたので、そこはとても苦労しました。普段の自分の声のトーンとはまた違うお芝居をさせてもらったので、そこに注目してほしいなと思います。

-本作が映画監督デビューとなったloundrawさんの印象は?

 私はアニメにそんなに詳しくないのですが、監督が小説『君の膵臓を食べたい』の装画を描いた方だということは知っていて、すごいなと思っていました。今回の『サマーゴースト』も、全体的にリアルで繊細な絵がすごく印象的で。監督に実際にお会いしたときに優しいオーラが出ていたので、こういう方がこんな繊細な絵を描くんだと、しっくりきました。

-本作は20代の監督をはじめ、声優の小林千晃さんや島袋美由利さんなど、川栄さんと同世代の方が集結して製作しています。そうしたことへの思いはありますか。

 普段は同年代の方と共演する機会が少ないですし、違う職業の方とお会いするのもほぼ初めてだったので、同年代でもこんなに頑張ってすてきな作品を作っている方々がいるんだと改めて身近に感じて、すごく刺激を受けました。

-劇中では、自分の居場所が見付けられなかったり、器用に生きられず、悩みや葛藤を抱えながら生きる高校生の姿が描かれています。川栄さんは10代の頃から芸能界で活躍してきましたが、そんな若者の姿に共感する部分はありましたか。

 はい。私は今でもあまり自分の意見を強めには言わないので、劇中に登場する高校生たちが自分を押し殺しながらも流されて生きている姿に、すごく共感しました。

-この作品の魅力は、どんなところにあると感じますか。

 3人の高校生が、いろいろな人が経験したであろう、悩みやつらさ、困難みたいなものを、仲間と出会うことによって乗り越えていく姿がリアルに描かれているので、いろんな方に共感してもらったり、背中を押せる作品になっていると思います。loundraw監督が描かれた絵も本当にすてきなので、ぜひ映画館のスクリーンで見てもらいたいです。

-作品にちなみ、「幽霊」にまつわるエピソードがあれば聞かせてください。

 私は霊感があるわけではないのですが、なんか嫌だな…という空気を感じたり、音が聞こえることがあります。昔、撮影で地方のホテルに泊まったときに、上の階から足音が聞こえて「上から足音が聞こえるんだけど…」と同室の友達に言ったら、その部屋が最上階だったんです。なので、友達がびっくりしてしまって、怖くて早朝から2人で部屋を出てロビーで寝た思い出があります(笑)。

-さまざまな監督から、演技に高い評価を受けている川栄さんですが、女優業の魅力をどんなところに感じていますか。

 いろんな人になれることが、すごく楽しいなと思います。さまざまな職業や性格の人がいて、それぞれの人生を経験させてもらえるのは、とても貴重な経験だなと思います。役作りをするときは、あまり作りこむことはしないで、台本を読んで感じたことを素直にお芝居として表現する感覚で演じています。

 
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