平岡円四郎、壮絶な最期の舞台裏!「『人生最高の時に突然、途切れるように死んだ』というふうに描きたいと思っていました」村橋直樹(演出)【「青天を衝け」インタビュー】

2021年5月30日 / 20:50

-見どころ満載の回でしたが、その他で特に印象に残ったシーンは?

 どれもすごく熱いシーンを書いていただいたおかげで、すべての役者さんが想像を超えてきてくれたと思います。その中でも特に印象的だったのが、息子を全員、役人に連行されてしまった(尾高)やへ(手塚理美)が、「水戸が憎い」と怒りをあらわにするシーンです。もともと、台本にはなかったんですけど、手塚さんが「息子の名前を一人ずつ呼びたい」とおっしゃったので、家の中に独りぽつんと座って名前を呼ぶところからお芝居を撮らせていただきました。台本では2行ぐらいのシーンですが、それを手塚さんがあそこまで膨らませてくださって…。僕も子どもがいるので、心にくるものがありました。

-今後、期待していることは?

 今は共に一橋家にいる慶喜と栄一ですが、これから離れ離れになり、栄一の地位はどんどん上がっていきます。やがて年を重ね、近代日本の礎を築き上げるほどの人物になったとき、ふと慶喜のことを思い出し、慶喜の伝記の編纂を始めるんです。そのとき、なぜ栄一の気持ちが慶喜に戻ったのか。その瞬間を大森さんがどんなふうに描いてくるのか。それがすごく楽しみです。これから栄一は、円四郎の遺志をバトンのように受け継いでいくことになるので、第十六回はそういう先のことも見すえて演出したつもりです。

(取材・文/井上健一)

渋沢栄一役の吉沢亮(左)と平岡円四郎役の堤真一

 

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