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NHKで好評放送中の大河ドラマ「青天を衝け」。5月16日放送の第十四回「栄一と運命の主君」で、主人公・渋沢栄一(吉沢亮)はついに、生涯固い絆で結ばれる主君・徳川慶喜との出会いを果たした。やがて将軍に就任し、260年続いた江戸幕府に幕を引くことになる「最後の将軍」慶喜を演じるのは、草なぎ剛。本作の“もう一人の主人公”とも言える慶喜役に込めた思いを聞いた。
慶喜は(側近の平岡)円四郎(堤真一)に対して心を開いているので、その円四郎が連れてきた人間ということがまず大きいです。しかも、慶喜に対して周囲は必要以上に気を使うのに、円四郎と栄一だけは、「みんなが喜ぶ世にしたい」という熱意をストレートに伝えてくる。そういうところが気に入ったのではないでしょうか。
吉沢くんと共演するのは初めてですが、とてもピュアなオーラが漂っていて、体幹もすごくしっかりしています。会う前は、もっと細くてスマートなイメージを持っていたので意外でした。でも、そこからあふれ出るエネルギーが栄一役にぴったりだな…と。
堤さんとは何度かご一緒したことがありますが、今回は久しぶりだったので、身が引き締まる思いでした。でも、今まで堤さんと培ってきた時間が、とてもいい感じに円四郎と慶喜の関係性に反映されているな…と。僕は堤さんのお芝居がすごく好きで、「堤さんのように演じられたら…」という意識があるので、いつもすごく緊張します。もしかしたら、堤さんはそんな僕のことを分かってくれているのかもしれません。現場で余計な話はあまりしませんが、そばにいて背中で語ってくれているような気がします。
有名な将軍はたくさんいますが、最後の将軍ですからね。物事を始めるときは、希望に満ちてドキドキワクワクしますが、終わらせるというのは、一体どんな感じなんだろう?…と。そこにすごく興味を持ちました。
(チーフ演出の)黒崎(博)監督との最初の打ち合わせで、「つかみどころのない役にした方がいいんじゃないか」という話をしました。どう進んでいっても慶喜が将軍になることは分かっています。その中で、「本当に自分が将軍になっていいのか…?」という葛藤が見え隠れしつつ、「もしかしたら、将軍にならないのでは…?」というぐらい、つかみどころのない力の抜けた感じを狙っていこうかなと。その方が、今回の役どころとしては面白いんじゃないかと思います。
ものすごく豪華だな…と。出演者もスタッフの人数も多く、とにかく手間暇かけて作られています。セットもものすごく奥行きがあるので、「スタート」がかかる瞬間、我に返って、「あれ?ここスタジオだよな?」なんて思うぐらいで(笑)。馬もCGではなく、本物をスタジオに入れて撮影していますから。とにかくスケールが大きいので、その中で自分が負けないように、ただ馬に乗せられ、ただ衣装を着せられるのではなく、しっかりとした心持ちでいなければ、と。いろんな意味で薄っぺらいものにならないように頑張っています。
いずれ将軍になる人なので、着物も豪華で、すごく重いんです。その上にさらに豪華な装飾を施したよろいかぶとを着けることもあるので、油断すると、歩いているだけでフラフラしてしまって(笑)。政治の面でいろんな決断を迫られるシーンも多いので、地に足を着けて、いつもよりドンと構えていかなければ、と。
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