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東野圭吾原作の「連続ドラマW 東野圭吾『さまよう刃』」(全6話)が、5月15日からWOWOWで放送・配信される。男手一つで育ててきた娘を少年たちに惨殺され、復讐(ふくしゅう)の道に走る主人公・長峰重樹を竹野内豊が演じ、長峰の正体を知りつつも手を差し伸べる木島和佳子を石田ゆり子が演じる。15年ぶりの共演となった2人が、久々に共演した感想や、撮影の舞台裏などを語った。
竹野内 台本を読んで、和佳子役はどなたになるのかな…とずっと気になっていたので、ゆり子さんだと聞いたときは素直にうれしかったです。女優さんに感じる壁みたいなものがゆり子さんには全くなくて、15年の月日のブランクも全く感じることなく、自然とお話ができました。
石田 世代がほぼ一緒なんです。共演するのは3回目。15年空きましたが、いつも互いにそれぞれの作品を見ていたりしました。私、いつも「竹野内くん」と呼んでいるのですが、すみません。「竹野内さん」は…。
竹野内 やめてくださいよ(笑)。
石田 竹野内くんって、失礼な言い方かもしれないけど、私にとって「竹野内くん」なんですよね。竹野内くんは、いつも誰に対しても変わらず、いるだけで心地よい風が吹いてくるような人なので、私にとっては芸能界の中のオアシスみたいな人です。
竹野内 何ですか、それ(笑)。
石田 芸能界という“いばらのジャングル”の中のミントガムみたいな感じ。そういう存在感。不思議な人だなと思っています。
竹野内 自分にとっては、芸能界の先輩ですから「ゆり子さん」と呼ばせていただいています。緒形拳さんとのNHKドラマ「海の群星(むりぶし)」、あれって、ゆり子さんのデビュー作ですよね?
石田 私が18歳だったので、88年とかかな。
竹野内 自分はまだ普通の学生でアルバイトをしていた頃で、その頃からゆり子さんのことは拝見していたので、「ゆり子さん」ですね。
竹野内 監督の片山(慎三)さんが、すごいんですよ。片山組は、本当に10年に一度、出会えるか出会えないかといった、そういったチームでした。普通の監督さんなら「これは、一発オーケーを出すかな」というシーンでも、片山さんは「今のはすごく良かったんだけど、もう少し見せてもらってもいいかな」と。人が想像もつかないようなことを現場で思い付いたりして、「こういうパターンでもやってみて」という演出がある。だから、同じシーンを重ねることは全く苦ではなかったですし、題材は非常に重たいものでしたが、本当に楽しい現場でした。
竹野内 普通、連続ドラマというのは、だんだん追い詰められていくものなんです。スケジュール的なことも含めて、後半にしわ寄せがきてしまって、スタッフもキャストも結構ヘトヘトの中でやっているイメージがあるのですが、今回に関しては、コロナ禍によって、いい意味で、撮影スタイルが見直された部分がありました。
こまめに休憩時間を取ったり、空気の入れ替えをしようという感じで。スケジュールも若干ゆとりがありましたし、誰もがコロナという得体の知れないものに対して不安を抱えながら、真夏の猛暑の中で撮影していたわけですが、そのリスクを背負ってでも、「何とかいい作品を作りたい」という一致団結感、それがもう本当に素晴らしいな…と。みんなの熱意に「自分も頑張らなきゃ」という気持ちにさせられました。
石田 とにかくチームワークのいい組でした。みんなが「監督のために何でもやります」という感じで、そういう空気って、最近実はなかなかないんですよ。とても気持ちのいい一体感があって、そこに自分が存在できたことだけでも幸せだったなと思います。
竹野内 自分の大切な人が、もしそういうむごい仕打ちを受けたら、やはり人間ですので、自然とそういう感情が湧き上がってくると思います。でも、それだけでは片付けられないのが今回の話の深いところなので、ぜひ、そこをドラマでご覧いただけたらと思います。
石田 恐らく、焦点は、法によって(未成年の)相手が裁かれないというところだと思うんです。納得がいかないということですよね。それは分かるな…。法って何なんだろうと考えたら、それととことん闘う気持ちは、私にはあると思います。
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