最後の将軍役に「『終わらせるというのは、一体どんな感じだろう?』と興味を持ちました」草なぎ剛(徳川慶喜)【「青天を衝け」インタビュー】

2021年5月16日 / 20:50

-これだけ長い期間、撮影が続く作品は他にないと思いますが、新たな発見などはありましたか。

 登場人物が次々に亡くなり、出演者の方がスタジオに来なくなるのが、すごく悲しくて。突然、「打ち首になりました」と言われ、昨日まで一緒に撮影していたのに、あのシーンが最後だったんだ…と後で気付いたり…。渡辺いっけいさん(が演じる藤田東湖)も亡くなりましたし、戦になると「三百何十人やられました」みたいなことを言われるわけです。昔の人は本当に大変だったんだな、と。そういういろんな争いや戦いがあって今日に至り、僕たちがいるんだな、という時代の変化を、そんなところで実感しています。

-草なぎさんの慶喜役はSNSなどでも好評ですが、ご自身ではそういう視聴者の評判をどんなふうに受け止めていますか。

 大変恐縮です。でも、褒めていただけるのはうれしいです。ファンの皆さんも、SNSで「すごくいい慶喜だ」と言ってくれるので、「#青天を衝け」をエゴサーチしています(笑)。

-これから将軍になっていく慶喜の変化をどのように演じようと考えていますか。

 台本が自然にスッと入ってくるので、書かれた通りにやっていれば、場面、場面に応じた慶喜になっていくんじゃないかな、と思っています。突然、(声色を変えて)「私が将軍だ!」みたいな感じで威厳を出そうとすると、「おまえ、急にどうしたんだよ?」となりそうですし(笑)。明治維新など激動する場面もありますが、その時は、そういう現場の空気に自分が飲み込まれていくはずなので、その日、その日の撮影を大切にしていきたいです。

(取材・文/井上健一)

平岡円四郎役の堤真一(左)と徳川慶喜役の草なぎ剛

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

丸山隆平「きっと誰も見たことがないものになる」 舞台「water」で挑む半自伝的作品【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年9月14日

 丸山隆平と、演劇団体マームとジプシーの主宰を務め、劇作家・演出家として注目される藤田貴大が企画し、作り上げる舞台「water」が9月27日から上演される。本作は、丸山の記憶の断片を散りばめながら、藤田の視点で見つけた京都という土地、そして … 続きを読む

倉悠貴 豊臣兄弟を支える軍師・黒田官兵衛を好演中「最後までしっかり演じ切りたい」【大河ドラマ「豊臣兄弟!」インタビュー】

ドラマ2026年9月13日

-本作では戦国時代の過酷さが描かれる一方で、ユーモアのあるシーンも多いですが、その辺もお二人が空気感を作っているのでしょうか。  その点は、お二人と一緒に現場を引っ張ってくださる蜂須賀正勝役の高橋努さんの存在も大きいです。この作品は、戦国時 … 続きを読む

安田章大、『髪結いの亭主』の初めての舞台化に「人間たちの退廃感がより響くのではないか」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年9月9日

 1990年に公開されたパトリス・ルコント監督の代表作『髪結いの亭主』が、安田章大主演で初めて舞台化される。原作となる映画は、一人の男の純粋で偏愛的な恋心を描いたフランス映画の傑作。今回の舞台化では、原作映画を大胆にアレンジし、物語を195 … 続きを読む

【映画コラム】8月の公開映画から

映画2026年9月4日

「ミニオンズ&モンスターズ」(8月7日公開)★★★ 映画のパロディーが満載  最強最悪のボスを求めて旅を続けるミニオンズがたどり着いたのは、1920年代のハリウッド。西部劇の撮影に乱入したことから映画スタジオに入り込み、人気スターと … 続きを読む

山口馬木也 柴田勝家の最期は「不思議な体験でした」【大河ドラマ「豊臣兄弟!」インタビュー】

ドラマ2026年8月30日

-劇中では、秀長と秀吉に対する「認めたくないが、認めざるを得ない」という勝家の複雑な心情が見事に表現されていました。秀吉役の池松壮亮さんとのお芝居はいかがでしたか。  仲野太賀さんと池松壮亮さんは、周囲に対する気配りを欠かさない素晴らしい俳 … 続きを読む

page top