【インタビュー】ドラマ「ネメシス」中村蒼「いかに格好良く振る舞えるかを考えている」 勝地涼と伝説の刑事に憧れる凸凹コンビ役

2021年4月24日 / 06:00

 広瀬すずと櫻井翔が主演するドラマ「ネメシス」(日本テレビ系/毎週日曜午後10時30分)が放送中だ。本作は、「探偵事務所ネメシス」のポンコツ探偵・風真尚希(櫻井)と、天才的なひらめきで事件を解決に導く助手の美神アンナ(広瀬)の迷コンビが超難解な事件を解決していく様子を描くミステリーエンターテインメント。本作で、毎話、犯人を逮捕する刑事として登場する四万十勇次、通称“ユージ”を演じるのが中村蒼だ。勝地涼が演じる千曲鷹弘、通称“タカ”と共に、あの伝説の刑事に憧れる凸凹コンビとして、作品に笑いとポップさを加える。中村に本作の撮影での裏話や今後の見どころを聞いた。

四万十勇次役の中村蒼(C)日本テレビ

-日本テレビの連続ドラマへの出演は、実に13年ぶりだそうですね。

 13年もたってしまうと、もう出られないんじゃないかと思っていたのですが(笑)。でも、本当に久しぶりに出演できて、3カ月にわたって皆さんと一緒に作品を作れるのはとてもうれしいです。今は作品が当たり前に撮影できる世の中ではないので、その中でも連ドラに参加できることはとてもありがたいことだと思っています。それから、脚本の段階からミステリー作家の方が関わって脚本を作り、同時に小説も刊行されるという、今まで経験したことのない作品の作り方なので、自分が思っている以上に壮大なプロジェクトなんだろうなと思います。そういった壮大なスケールのドラマに参加できることにワクワクしています。

-ユージという役柄は、中村さんから見てどんな役柄ですか。

 今回の役は、毎話登場するおなじみのキャラで、見ている方が安心するキャラになればうれしいなと思います。名前からしてそうですが、あの伝説の刑事に憧れていて、いかに格好良く振る舞えるかを考えている人物です。

-演じるときにもその刑事を意識しているんですか。

 そうですね。走り方など、動きの部分では意識しているところもあります。ユージは特に、軽やかに動くイメージがあるので、軽快に見えるように演じています。

-ユージは、毎回、勝地涼さんが演じるタカと一緒に登場しますが、勝地さんとは撮影現場ではどのようなやりとりをしていますか。

 勝地さんが「ここはこうしようと思う」と、その場の演技について話してくださるので、「じゃあ、僕はこうします」と、話し合いながら演じています。2人は、掛け合いのシーンばかりなので、やはり話をしておかないと成立しないんです。一生懸命、突き詰めて話し合っているというわけではないですが、どうするかの話はするようにしています。僕は、タカとユージのような役柄はこれまでやったことがなかったので、百戦錬磨の勝地さんのことは本当に頼りにしています。

-撮影現場の雰囲気はいかがですか。

 主演の広瀬さんと櫻井さんはコミュニケーションがとてもよく取れているようで、空気も明るく、とてもやりやすい現場です。(総監督の)入江(悠)監督は、僕たち役者の意見をくんでくれるので、自由に演じさせてもらっていますし、いい雰囲気で進んでいると思います。

-これまでの撮影で印象に残っているシーンは?

 3話は、タカとユージが初めてみんなと一緒に捜査をする回なので、3話の解決シーンは印象に残っています。これまでタカとユージは、「探偵ネメシス」チームの影に隠れて実は何もしていないんですよ(笑)。解決編を聞いて「おおー!」となって、最終的に逮捕するという役割だったんです。でも、3話は、ついに警察らしいことをします(笑)。これまでと違って事件を追って捜査もします。その捜査の過程でも、彼ららしさが見られるので、そこにも注目してもらいたいです。

-3話からは、タカとユージも徐々に事件の捜査をするようになるのですか。

 それは今後の放送を見てみてください。ただ、3話と4話は特にタカとユージが事件に深く関わっていますので、そこは見どころだと思います。それから、全話を通してタカとユージはトレンディー感を出して登場して、最後には一丸となって事件に立ち向かうので、ぜひ最後まで見てもらえたらいいなと思っています。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【映画コラム】映画は原作を超えたか 沖縄の現代史を背景に描いた力作『宝島』/純文学風ミステリーの趣『遠い山なみの光』

映画2025年9月18日

『宝島』(9月19日公開)  1952年、米軍統治下の沖縄。米軍基地を襲撃して物資を奪い、困窮する住民たちに分け与える「戦果アギヤー」と呼ばれる若者たちがいた。  村の英雄でリーダー格のオン(永山瑛太)と弟のレイ(窪田正孝)、彼らの幼なじみ … 続きを読む

【Kカルチャーの視点】レジェンドたちの「朝鮮の旅」たどった写真家の藤本巧さん

2025年9月18日

 朝鮮の文化を近代日本に紹介した民藝運動家の柳宗悦や陶芸家の河井寛次郎。彼らが1930年代に見た朝鮮の風景に憧れ、1970年に韓国の農村を訪れたのが写真家の藤本巧さんだ。以来50年以上にわたり、韓国の人々と文化をフィルムに刻み続けてきた。 … 続きを読む

エマニュエル・クールコル監督「社会的な環境や文化的な背景が違っても、音楽を通して通じ合える領域があるのです」『ファンファーレ!ふたつの音』【インタビュー】

映画2025年9月18日

 世界的なスター指揮者のティボ(バンジャマン・ラべルネ)は、突然白血病を宣告され、ドナーを探す中で、生き別れた弟のジミー(ピエール・ロタン)の存在を知り、彼の隠れた音楽的な才能にも気付く。兄弟でありながらも異なる運命を歩んできた2人。ティボ … 続きを読む

前田旺志郎「世の中に関心を持つ大切さに気付いた」窪塚愛流「止まっていた時間が動き出した」初共演の2人が福島原発事故を題材にした映画で感じたこと『こんな事があった』【インタビュー】

映画2025年9月16日

 東日本大震災から10年後の福島を舞台に、原発事故で引き裂かれた家族と青春を奪われた若者たちの姿を描いた『こんな事があった』が9月13日から全国順次公開中だ。監督・脚本は、『追悼のざわめき』(88)などで日本のみならず世界の映画ファンから支 … 続きを読む

グイ・ルンメイ、真利子哲也監督「お互いが思い合うからこそすれ違う。でもそこには愛があるという家族の形を描きたかった」『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』【インタビュー】

映画2025年9月12日

 ニューヨーク・ブルックリンで暮らすアジア人夫婦を主人公に、息子の誘拐事件をきっかけに夫婦の秘密が浮き彫りとなり家族が崩壊していく姿を、全編NYロケで描いた『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』が、9月12日から全国公開され … 続きを読む

Willfriends

page top