【インタビュー】舞台「DOORS」奈緒 初舞台の地での初主演に「少しでもあのときよりも成長した姿を皆さんにお見せしたい」

2021年5月4日 / 08:00

 5月16日からM&Oplays プロデュース「DOORS」が上演される。本作は、演劇のみならず、ドラマ、ラジオ、バラエティー番組の脚本などで、幅広く活躍する劇作家・演出家の倉持裕による1年半ぶりの新作。物語は、小さな地方都市に住む女子高生の真知と理々子という、2人の対照的な少女が一緒に旅に出る。その旅で出会う「ドア」は、時空を超え、さまざまな体験を2人にもたらしていくというもの。今回は、真知役で舞台初主演となる奈緒に意気込みや見どころなどを聞いた。

真知役の奈緒

-2020年3月の「今が、オールタイムベスト」の再演以来、約1年ぶりとなる舞台出演ですが、現在の心境は?

 あのときは、無事に全ての公演を終えることができたものの、その後に共演した方たちの舞台が軒並み中止や延期になってしまっていました。そんな状況を見ていて、自分はいつ次の舞台に立てるのだろうかと考えていたので、本作のお話を頂いたときも、果たして本当に実現するのだろうかという不安もありました。ですが、同時に、お話が進むのを願いながら待っていたので、皆さんに見ていただけるということがすごくうれしいですし、稽古が始まることが楽しみで、希望を持ってやっていきたいと思っています。

-今回の劇場は、初舞台「終わりのない」と同じ世田谷パブリックシアターですが、今度は初主演として舞台に立つことになりますね。

 初舞台は、私にとってはものすごく大きいスタートでした。それが「終わりのない」だったからこそ、また舞台をやりたいと思えたんだと感じています。当時、「舞台ってこんなに楽しいんだ。もっと知りたい!」と思わせてくれる先輩たちとご一緒できたので、いろんなことを学び、成長させていただきました。だからこそ、初主演の舞台がその世田谷パブリックシアターというのは、正直早いなと思ってしまったんですが、縁をすごく感じましたし、運命を感じながら導かれているような気がしていて、すごく感慨深いです。その劇場で、少しでもあのときよりも成長した姿を皆さんにお見せしたいです。

-今回の役どころをどのように演じていこうと考えていますか。

 「ドア」の向こう側の世界と、こちら側の世界の2人の真知を演じることになるので、2人の真知の違いをどのように舞台上で表現できるか、稽古でいろいろと試して挑戦したいと考えています。私自身も、どこまで旅をするのかというのがまだ分からないので、今からすごくワクワクしています。

-TVドラマ「あなたの番です」の怪演が、ブレークのきっかけでもあると思いますが、映像の仕事で培った演技力をどのように舞台に生かしていこうと考えていますか。

 映像のお仕事では、その日に初めてお会いした方とリハーサルなしでお芝居をするということはよくあることなので、その緊張感の中で偶発的に起きることをとても大切にして、楽しみながらお芝居をさせていただいています。ただ、映像の現場で、その日起きたことを感じるという楽しみ方は、舞台上でも同じことだと思います。稽古を重ねて出来上がったものを、毎日、同じようにお芝居をするのではなく、日々リセットしながら、とにかくその日、そのときの空気を楽しめたら、それがお客さんにも伝わるのではないかと考えています。

-本作の見どころは?

 「ドア」の向こう側の世界とこちら側の世界で、少しずつあべこべな世界が広がっていて、その2つの世界が交差するからこそ起きる面白みや笑いを楽しんでいただけると思っています。自分の置かれている状況が満足できていない真知が、本当はこっちの世界がいいかもしれないという、違う世界を垣間見ることで、どのように結論を出して、どの世界で生きていこうとするのかをぜひ注目してください。それから、真知のように「こんなはずじゃなかった」という思いを抱えている方もいらっしゃると思うので、そういう方たちにとって応援歌のような舞台になるといいなと思っています。

-本作では女子高校生役を演じますが、奈緒さん自身はどんな高校生でしたか。

 高校生のときの自分は、根拠のない自信に満ち満ちていました。なので、高校生の自分が今の自分を見たらびっくりして、「何でそんなに自信がないの?」と怒られると思います。後先を考えない無鉄砲さを持っていたんですよ。当時は、地元でモデルやお芝居をしていたんですが、とにかく楽しいという気持ちだけでした。東京に出ると決めたときも、よく知らないからこそ飛び込めたんだと思います。今は時を経て、根拠のない自信はなくなってきました。

-でも、だからこそ、本作のように、過去の自分を開けてみて勇気づけられるのでは?

 そうですね、それはあります。18歳の自分が東京に出るという選択をしてくれたということは、今も自分の支えになっていて、自分に対して素直にありがとうと思えます。26歳になりましたが、18歳の自分を見習って、30歳の自分に橋渡しする大きな決断をしたいと思うようにもなりました。改めて、未来の自分のために何ができるんだろうと考えるようになりました。

 
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