【インタビュー】舞台「魔法使いの約束」第1章 山田ジェームス武&橋本汰斗&新正俊 魔法使いと賢者の関係が魅力の人気ゲームが初舞台化

2021年5月3日 / 08:00

 5月14日から舞台「魔法使いの約束」第1章が上演される。本作は、スマートフォン向けソーシャルゲームで、配信開始からすでに500万超ダウンロードされている人気ゲーム『魔法使いの約束』の舞台版。魔法使いと人間が共存する五つの国が存在する世界を舞台に、現代から魔法の世界に召喚された真木晶が賢者として、“賢者の魔法使い”と呼ばれる選ばれし魔法使いたちと共に世界を襲う“大いなる厄災”と戦う物語。今回は、西の国の魔法使いシャイロック役の山田ジェームス武とムル役の橋本汰斗、そして真木晶(賢者)役の新正俊に役どころや、舞台版の見どころなどを聞いた。

(左から)橋本汰斗、山田ジェームス武、新正俊

-すでに3部作として決定している本作への出演が決まったときの心境は?

山田 役が決まったときは、ブラッドリーのような、やんちゃそうな役かと勝手に思っていたので、シャイロックのような、妖艶で大人な役というのは意外でした。今まで演じたことのない役回りの気もするので、どう演じようかと今から楽しみにしています。

橋本 コロナで自粛期間になってからアニメをめちゃくちゃ見始めるようになって、異世界転生ものを見あさっていたんです。だから、この作品に出会って、作風などからちょうどドンピシャで、「これはきた!楽しみだ!」という感じでした。

 僕は2.5次元の舞台には初出演なので、晶が異世界に放り込まれるように、僕も2.5次元作品に入り込んだという感じで、今から楽しみにしています

-それぞれの役をどのように演じていこうと考えていますか。

山田 シャイロックはすごくマイペースで落ち着いたポジションにいるので、舞台の中でも大人な立ち位置でペースメーカーに徹すればいいかなと考えています。

橋本 ムルは魂が砕け散って、猫のような性格になって、いろんな興味の矛先があったりするので、それを一つずつしっかりと回収していきたいです。ポジション的にはみんなをひっかき回すような立ち位置になると思うので、猫っぽくマイペースに周りをひっかき回したいです。

 晶はできるだけ普通の人間でいたいと考えています。ゲームではプレーヤーキャラクターなので、プレーヤーごとにいろんな解釈があると思うんです。だけど、そこをできるだけ多くの人に解釈が合っていたと思えてもらえるようにと考えています。

-演出のほさかようさんとは、何か話をしましたか。

山田 ほさかさんとは実は飲み友達なので、「気軽に食事に行けるような世界に戻ってほしいね」と言っていました(笑)。「アヒルと鴨のコインロッカー」という舞台で、僕の役者の幅を広げてくれたのもほさかさんなので、信頼していますし、絶対に面白い作品になると思っています。

橋本 ビジュアル撮影のときに初めてお会いして、この作品に対する熱がすごく伝わってきたので、今後が楽しみです。それと、ブレイクダンスをやっていてアクロバットが得意なんですけど、そういうのを使わなかったときに、どういうことが他にできるかという話になって、ほさかさんの前でムーンウォークをしました(笑)。

 ほさかさんとは賢者のことについて1時間ぐらい話し合わせてもらいました。そのときに、「僕は新くんに理不尽な駄目出しをすると思う」と宣言をされました(笑)。

山田 怖いな(笑)。

 賢者は受けの芝居が多くて、魔法使いのリアクションに対して、賢者もそれに全部リアクションを取らないといけないんです。例えば、オズが怖いように見えないとなったら、「新くん、オズが怖く見えないんだけどって駄目出しすると思う」と言われました。確かに、それは僕の仕事だと思うので、分かるなという感じでした。難しいですけど、楽しみで達成感もある気がしています。

-もし本作の中に入れるとしたら、どの魔法使いになりたいと思いますか。

山田 僕は本質的な部分で言ったら清楚(せいそ)でかわいいので(笑)、スノウとホワイトの間に、実は三つ子でしたと新キャラのアイスとして入りたいです(笑)。

橋本 僕はムル役に決まってからムルをしっかりと見続けているので、やっぱりムルになりたいです。

 僕はファッションに興味があって、いつか自分で服を作って着たいと思っているから、特技が衣服の縫製というクロエです。

 
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