【インタビュー】舞台「フェードル」大竹しのぶ コロナ禍での“伝説の舞台”再演に「生半可なものは届けられない」

2021年1月4日 / 14:08

-新型コロナウイルスが演劇界にも大きな影響を与えていますが、コロナ禍での舞台上演について、どのような思いを持っていますか。11月には「女の一生」が上演されて、コロナ禍での舞台も経験されましたね。

 「女の一生」では、客席を半分にして開催しましたが、とても温かい拍手をしてくださり、このような状況の中でも、見に来てくださるお客さまがいることはすごくありがたいことだと心から感じました。演劇は、絶対に必要なものなのかと言われたら、絶対なものではありません。今はやらなくていいんじゃないかと言われれば、「そうですね」と言うしかない。でも、演劇で生活している人たちもいっぱいいますし、それでもやると決めて公演を続けている演劇人がいます。そこに来てくださるお客さまとの関係性も、普段とはまた違ったものが築かれていると思うので、生半可なものは届けられないという気持ちもあります。私ができることは、とにかく一生懸命に演じて、劇場に来て良かったと思ってもらうことだと思っています。

-最後に、本作への意気込みを。

 感染対策は万全に行って、今は公演に向けて頑張っています。絶対に来てねとは言えない状況ですが、来てくださったからには、日常を忘れていただき、エネルギーを受け取っていただけると思います。

(取材・文/嶋田真己)

舞台「フェードル」

 舞台「フェードル」は、1月8日~26日、都内・Bunkamuraシアターコクーンほか、金沢、愛知、兵庫、静岡で上演。

公式サイト https://www.phedre.jp

 

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