エンターテインメント・ウェブマガジン
NHKで好評放送中の大河ドラマ「麒麟がくる」。コロナ禍の影響で異例の越年放送となり、1月3日の第三十九回「本願寺を叩け」が新年最初の放送となる。物語は、いよいよ全編のクライマックスとなる“本能寺の変”が近づいてきた。戦国の歴史を塗り替えた大事件がどのように描かれるのか、誰もが気になるはず。主人公・明智光秀役の長谷川博己、織田信長役の染谷将太、羽柴秀吉役の佐々木蔵之介が、ラストスパートに臨む意気込みを語ってくれた。
長谷川 約1年半、光秀を演じさせていただきました。撮影中いろいろなことがありましたが、長期間の撮影でキャラクターに深みが増したといいますか、熟考して、光秀という役に向き合えたすごくいい時間だったな…と思っています。早く結末を迎えたい気持ちがある一方で、いざ終わりが近づくと、この役から離れることが少し寂しい気もしています。光秀は、さまざまな登場人物たちからたくさんの刺激を受けます。共演者の皆さんからもらった光のようなものを自分の中に取り入れ、光秀をここまで体現できたと思っています。今は、光秀が「本当にこういった人生だったのではないか」と疑いなく思えていますし、そのぐらい、光秀の人生をがっちり過ごすことができました。
染谷 今、「職業は何ですか?」と聞かれたら、「織田信長です」と答えてしまいそうなぐらい、信長と過ごしている日々です。今回の信長は、ピュアな人物として一貫していますが、年齢を重ねるごとに、見た目も、感情も、振る舞いも、どんどん熟していくのを肌で感じることができました。1年半もの長い時間が、この作品の信長像を作ってくれたと思っています。
佐々木 光秀役の長谷川さんをはじめ、多くの共演者と、藤吉郎から始まり、木下藤吉郎、羽柴秀吉と、ゆっくりと役を積み上げながら演じさせていただいたことは、とても幸せでした。
長谷川 こういった状況なので、雑談などはたくさんできなかったのですが、終始ミステリアスだった染谷さんに、いろいろと話し掛けてみたり、蔵之介さんには現場を引っ張ってもらったり、制限がある中で、皆さんと楽しい時間を共有させていただきました。
染谷 信長は物語をかき回す役。信長がせりふや感情を投げかけ、光秀がそれを受ける。そういった構図が続きます。長谷川さんは、そんな光秀を繊細に表現されていて、個人的には見入ってしまうほどでした。長谷川さんのブレない姿勢も印象深いです。それがあったからこそ、僕も自分のパフォーマンスに専念させていただくことができました。
佐々木 秀吉は“光秀の最大のライバル”とうたわれてきましたが、個人的にはライバル視するような部分はありませんでした。価値観や手段が違っただけで、あくまでも同じ“織田家の家臣”だと。だから本当は、僕は好きなんですけど…。こればっかりは、史実や台本がそうはさせてくれませんでした(笑)。そんな大好きな光秀を演じられた長谷川さんの存在は、スタッフ、キャスト、全員の励みでした。どんなにピンチのときも、真ん中で真っすぐ立ってくれていましたから。
長谷川 これから物語は佳境を迎えることになりますが、その先には皆さんも気にされているであろう“本能寺の変”が待っています。この作品では新しい明智光秀を描いてきましたが、本能寺の変に関しても、これまでにない新しいものになるのではないでしょうか。なぜ、光秀は本能寺の変を引き起こすに至ったのか。ご覧になる皆さまに、その心の機微を感じ取っていただき、感情移入していただけたらうれしいです。
染谷 僕自身もかなり気になっていたのは、やはり本能寺の変です。台本を読んだ際は、興奮と感動で鳥肌が止まりませんでした。今はそれ以上、言えませんが…(笑)。いろいろと激しい感情がうごめいているシーンになっているので、ぜひ、多くの方にご覧いただきたいです。
佐々木 「麒麟がくる」では、本能寺の変に至るまでが丁寧に描かれています。自分の出演していないシーンを、鏡前や楽屋のモニターで時々見ていましたが、「そりゃ光秀もそうなるよな」「そうしたら上様もああなるわな」と、いろいろとおもんばかることが多かったです。僕の方は、いつでも備中高松から駆け足で帰る準備はできています!(笑)。
舞台・ミュージカル2025年6月18日
松本利夫が主演する舞台、LEGENDSTAGE feat.カムカムミニキーナ「よろしく候~BOTTOM OF HEART~」が6月26日から上演される。本作は、劇団「カムカムミニキーナ」の松村武が手掛ける幕末ヒューマンドラマで、17年ぶり … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年6月16日
WEST.の濵田崇裕が主演する「歌喜劇/~蘇る市場三郎 冥土の恋~」が、6月30日から上演される。本作は、福田転球が脚本、河原雅彦が演出、濵田が主演を務める「市場三郎」シリーズの3作目。今回は、冥土を舞台に、三郎が女性と出会い、恋に落ちて … 続きを読む
映画2025年6月13日
6月13日から公開となった『きさらぎ駅 Re:』は、2022年にスマッシュヒットを飛ばした『きさらぎ駅』待望の新作続編だ。前作『きさらぎ駅』は、2004年1月8日、“はすみ”と名乗る女性がこの世に存在しない“きさらぎ駅”という異世界駅にた … 続きを読む
映画2025年6月13日
高校3年の夏、美雪の学校に保彦(阿達慶)という少年が転校してくる。ある小説に憧れて300年後からタイムリープしてきたという保彦と秘密を共有することになった美雪は、彼に恋をするが…。松居大悟監督と脚本家の上田誠が初タッグを組み、法条遥の同名 … 続きを読む
映画2025年6月13日
『フロントライン』(6月13日公開) 2020年2月3日、乗客乗員3711人を乗せた豪華客船が横浜港に入港した。香港で下船した乗客に新型コロナウイルスの感染が確認されており、船内では100人以上が症状を訴えていた。 日本には大規模なウイ … 続きを読む