【インタビュー】映画『ホテルローヤル』波瑠 ラブホテルを舞台にした群像劇「見てくださった方の背中を押せる作品になればいいなと思っています」

2020年11月12日 / 06:15

-松山ケンイチさんが演じるアダルトグッズ販売会社の営業・宮川と雅代のホテルの一室でのシーンも印象的でした。

 あのシーンは、長回しで撮影しました。松山さんは、気遣いがよくて、私が自分のことだけに集中できる空間を作ってくださるので、とても頼もしく感じていました。こちらが無理をしなくても、そこに(雅代たちが劇中で呼んでいる呼び名の)“えっち屋さん”としていてくださっていたので、安心して自分の演技ができました。

-改めて、作品の見どころを。

 (原作の)桜木先生が、この作品について「何かから積極的に逃げるということは、変換するとものすごく前向きな行為なんじゃないか」とおっしゃっていて、目からうろこでした。それを聞いて、ラブホテルを舞台にして、そこでさまざまな事件が起きるという物語ですが、最終的にはとても前向きな映画なのかもしれないと思いました。この作品を見て、どう感じるのかは見てくださった方の自由だと思いますが、どこかで、見てくださった方の背中を押せる作品になればいいなと思っています。

(取材・文・写真/嶋田真己)

(C)桜木紫乃/集英社 (C)2020映画「ホテルローヤル」製作委員会

映画『ホテルローヤル』は11月13日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー。

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