【インタビュー】5Guys Shakespeare Act1:[HAMLET]岡宮来夢、初主演舞台で臨むハムレット役で「僕の新たな一面見せられたら」

2020年11月17日 / 07:00

 人気若手俳優・岡宮来夢が主演する5Guys Shakespeare Act1:[HAMLET]が、11月19日から開幕する。本作は、ウィリアム・シェークスピアの四大悲劇の一つ「ハムレット」をミュージカルにアレンジした作品。脚本・演出を松崎史也が担当し、女性役を含めて男性キャスト5人のみで上演される。ハムレット役を演じる岡宮に、本作への意気込みや今後の俳優としての目標を聞いた。

ハムレット役の岡宮来夢

-本作が舞台初主演となりますが、出演が決まったときの気持ちを聞かせてください。

 まだ舞台経験も少ない僕に、主演のお話を頂けたことにびっくりしました。それと同時に、すごく光栄なことだとも感じました。シェークスピアの四大悲劇の中でも最高傑作とも言われる「ハムレット」で、主人公を務めさせていただけるというのは、とても貴重で素晴らしい経験になると思うので、楽しみでもありました。

-プレッシャーよりもワクワク感の方が強かった?

 もちろん、プレッシャーもありましたが、共演者の先輩方が気さくに話しかけてくださったり、僕が主演のハムレットであるために、僕を立てるお芝居をしてくださるので、それに乗って自分も頑張ろうという気持ちが強かったです。

-脚本を読んでどんなところに魅力を感じましたか。

 男性キャスト5人で「ハムレット」を上演するということ自体が、新鮮な試みだと感じました。僕は、ハムレットの一役だけですが、ほかのキャストさんはそれぞれ五、六役を演じ分けるので、それを見るだけでも見応えがあると思います。それから、シェークスピアと聞くと難しい印象を持つ人も多いと思いますが、この作品はすごく分かりやすく描かれています。それは脚本を読んでいても、稽古をしていても感じているので、まだシェークスピアに触れたことがないという人にも楽しんでいただける作品になると思います。

-松崎さんの演出の印象は?

 松崎さんは、その人の持ついいところを伸ばそうとしてくれる方だと思います。僕は本当にまだ経験が浅くて、自分では秀でたところがそれほどあるとは思えないのですが、松崎さんが具体的に「こうしたらいい」と伝えてくださるので、すごく分かりやすいです。今回、少ない人数でどうやって物語を見せていくか、ということを考えた演出になっているので、その見せ方も面白いなと思いました。

-稽古場の雰囲気はいかがですか。

 コロナ禍なので、稽古場でのいかたもこれまでとは変わってきていて、なるべく話もせず、ソーシャルディスタンスも守りながらということに気をつけています。なので、みんなで楽しく騒ぐということはないですが、それでもお芝居に対しての話はそれぞれしています。気付いたことや、伝えたいことはきちんと話し合えているので、すごくいい現場だと思います。

-共演者の方たちの印象を教えてください。

 立花(裕大)さんとは以前にも共演したことがあり、事務所も一緒なので、もともと一緒に遊びに出かけるような仲です。なので、今回、また共演することができて、すごくうれしかったですし、安心感があります。一緒のシーンも多いのですが、プライベートの僕たちとはまた違う空気感を舞台の上で共有できるのがすごく楽しいです。

 (中村)誠治郎さんとも以前にご一緒させていただいたことがあります。今回は、殺陣指導もされていて、めちゃくちゃ格好いい殺陣をされるので憧れです。最年長ということもあってすごく頼れる方ですし、かと思うと同年代のように一緒に盛り上がれるので、とても楽しく稽古をさせていただいています。

 橋本(真一)さんは、ムードメーカーです。現場を盛り上げてくださって、一緒にいるだけでモチベーションが上がります。歌もお芝居もすごくうまくて、パッションにあふれていて、“大好きないとこのお兄ちゃん”という印象です。

 法月(康平)さんは、最初は少し近寄りがたい人なのかなと思ったんですが、実はすごくおちゃめな方。勉強のために、誠治郎さんがやってくださった殺陣を動画で撮影したことがあったんですが、その後ろで法月さんがずっとピースをして映ってたんですよ(笑)。それから歌がめちゃくちゃうまい。僕も一お客さんとして聞きたいぐらいうまいので、舞台上で聞き入ってしまわないか心配です(笑)。

-では、この作品を経て、岡宮さんはどんなところを成長させたいですか。

 まず、作品への向き合い方はすでに変わってきていると思います。初めての主演で、座長としてどうしていいか分からなかったのですが、お稽古を通して、自分が誰よりも作品に向き合うことがまず第一歩だと教えていただいたので、そういう意識が少しずつ芽生えてきたと思います。それからもちろん、殺陣も歌もお芝居も、技術的に全ての面で成長していけたらと思っていますし、ハムレットという役柄を通して憎しみや苦しみという、僕自身とはあまり縁のない感情をうまく伝えられる表現力も身に付けられるよう努力したいと思っています。

 僕は、ミュージカル『刀剣乱舞』で鶴丸国永を演じているのですが、ファンの皆さまはステージ上では、その姿しか見たことがないと思います。この作品で、僕の新たな一面やこれまでお見せできていない姿も見せられたらうれしいなと思います。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

timelesz・橋本将生「『大切な人を守りたい』という気持ちは共感できる」 菊池風磨のアドバイスも明かす【インタビュー】

ドラマ2025年10月21日

 timeleszの橋本将生が主演するドラマ「ひと夏の共犯者」(テレ東系)が毎週金曜深夜24時12分~放送中だ。本作は、大学生の主人公・岩井巧巳(橋本)が、推しのアイドル・片桐澪(恒松祐里)との夢のような同居生活を送るうちに、彼女の中にもう … 続きを読む

高橋一生、平山秀幸監督「アクションはもちろん、人間ドラマとしてもちゃんと娯楽性を持っている作品に仕上がっていると思います」「連続ドラマW 1972 渚の螢火」【インタビュー】

ドラマ2025年10月20日

 1972年、本土復帰を間近に控えた沖縄で、100万ドルの米ドル札を積んだ現金輸送車が襲われ行方を絶った。琉球警察は本土復帰特別対策室を編成。班長には、警視庁派遣から沖縄に戻って来た真栄田太一が任命される。班員は、同級生でありながら真栄田を … 続きを読む

オダギリジョー「麻生さんの魅力を最大限引き出そうと」麻生久美子「監督のオダギリさんは『キャラ変?』と思うほど(笑)」『THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE』【インタビュー】

映画2025年10月17日

 伝説の警察犬を父に持つオリバーとそのハンドラーを務める鑑識課警察犬係の青葉一平(池松壮亮)のコンビ。だが、なぜか一平だけにはオリバーがだらしない着ぐるみのおじさん(オダギリジョー)に見えており…。  この奇想天外な設定と豪華キャストが繰り … 続きを読む

【映画コラム】初恋の切なさを描いた『秒速5センチメートル』と『ストロベリームーン 余命半年の恋』

映画2025年10月17日

『秒速5センチメートル』(10月10日公開)  1991年、春。東京の小学校で出会った遠野貴樹(上田悠斗)と転校生の篠原明里(白山乃愛)は、互いの孤独を癒やすかのように心を通わせていくが、卒業と同時に明里は栃木に引っ越してしまう。  中学1 … 続きを読む

大谷亮平「お芝居の原点に触れた気がした」北斎の娘の生きざまを描く映画の現場で過ごした貴重な時間『おーい、応為』【インタビュー】

映画2025年10月16日

 世界的に有名な天才浮世絵師・葛飾北斎。その北斎と長年生活を共にし、自らも絵師“葛飾応為”として名をはせた娘・お栄の生きざまを描いた『おーい、応為』が10月17日から全国公開となる。劇中、北斎(永瀬正敏)の弟子の絵師“魚屋北渓”として知られ … 続きを読む

Willfriends

page top