多部未華子「学びの多い現場でした」DV被害者役に挑んだヒューマンミステリー「連続ドラマW シャドウワーク」【インタビュー】

2025年12月1日 / 11:15

 WOWOWで毎週(日)午後10時より放送・配信中の「連続ドラマW シャドウワーク」は、佐野広実の同名小説を原作にしたヒューマンミステリー。

 主婦の紀子は、長年にわたる夫の暴力によって自己喪失し、すべて自分が悪いと考えるようになっていた。そんなある日、彼女は命懸けで逃げ出した病院で出会った女性に導かれ、DV被害者のシェルターとなっている江ノ島のシェアハウスで、同じ境遇の女性たちと共同生活を始める。その生活の中、本来の自分を取り戻していく紀子。だが、その家には“秘密のルール”があった。それに気付いた紀子は、いかに決断すべきか葛藤する…。

 主人公の紀子を演じるのは、これがWOWOW連続ドラマ初主演となる多部未華子。DV被害者という難役に挑んだ舞台裏を語ってくれた。

多部未華子【HAIRMAKE/中西樹里 、STYLIST/岡村春輝(FJYM inc.)】(C)エンタメOVO

-主人公の紀子は、夫からの暴力に苦しんだ末、DV被害者のシェルターとなっているシェアハウスに逃げ込み、そこで自分を取り戻していく一方で、“秘密のルール”を巡って葛藤するという難しい役です。演じてみた感想はいかがでしたか。

 紀子は口数が極端に少なく、せりふも「…」が非常に多いんです。しゃべらない分、何かを感じたり、悟ったり、相手の気持ちに寄り添ったりと、いろんなことを「…」で語るので、そこに込められた紀子の思いを、どのように表現したらいいのかと。さらに、夫からDVを受けて季節もわからなくなるくらいつらい毎日を送っていた紀子が、次第に自分の生き方を見つけていく成長の過程も表現しなければいけなくて。だから、演じるのは難しかったです。

-そこからどのようにお芝居を作り上げていったのでしょうか。

 山田(篤宏)監督をはじめ、皆さんと話し合いながら解釈していった感じです。山田監督から「もう少し疑問を感じてもいいかも」などと指示をいただいたり、カメラマンや照明のスタッフの方々を交えて、「もう少し目線を上げた方が、決意の表情に見えるのでは?」と工夫したり…。

-チームワークで作り上げていったわけですね。

 そういう意味で今回は、山田監督をはじめ、話をしやすい方が多かったことにも助けられました。撮影前は、山田監督とも初対面でお人柄もわかりませんでしたし、シリアスな作品でもあるので、空気も重く、静かな現場になるんだろうな…と想像していたんです。でも実際は、予想と真逆の明るい現場で。山田監督は、助監督の意見にも耳を傾ける懐の広い方だったので、私も「もう少し決意が伝わるような表情の方がいいかな?」とか「もう少しわかりにくくても伝わるかも?」と迷ったとき、気軽に相談ができたんです。おかげで、撮影はとても楽しかったです。

-WOWOWの連続ドラマ初主演ということで、座長として特別な意気込みもあったのでしょうか。

 私は普段から、主演のときも「自分が座長だから」と気負うことはありませんが、今回は特にその意識が薄く、ひたすら皆さんと楽しく過ごしていた印象です。というのも、主人公は紀子ですが、シェアハウスの住民それぞれの背景が見えるような描き方になっていたので、「みんなの物語」という意識の方が強かったんです。

-そういう現場で、ムードメーカー的な方はいらっしゃったのでしょうか。

 ムードメーカーはたくさんいましたが、寺島しのぶさんや石田ひかりさん、須藤理彩さんといった先輩方が、現場を盛り上げてくださいました。キャストは女性ばかりだったので、みんなで育児やおいしいお菓子の話など、たわいのない雑談をしつつ、和やかな空気の中でときには作品について話し合ったり…。そこからお芝居のヒントをいただくこともあり、とても助けられました。

「連続ドラマW シャドウワーク」=画像提供 WOWOW

 
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