【インタビュー】中川晃教コンサート2020 feat.ミュージカル「チェーザレ 破壊の創造者」中川晃教「時が止まっていた劇場が、このコンサートで眠りから覚める」

2020年7月10日 / 06:00

-なるほど。横山さんは今回、「チェーザレ」の楽曲を披露されるんですね。

 「皇帝」という曲を歌ってくださいます。この曲は作品のハイライトとなる大ナンバーです。横山さんが演じるハインリッヒ7世はチェーザレに大きな影響を与えた人物です。チェーザレとハインリッヒ7世は生きた時代は違うのですが、チェーザレが時間を超えて対面を果たすシーンが劇中には出てきます。その対面の後、チェーザレは自らの進む道を決める。そういった状況を描いたナンバーになります。壮大な楽曲で、稽古で横山さんの歌を聞いて鳥肌が立つほど素晴らしかったので、今回、この曲を歌ってくださると聞いて、本当にうれしかったです。肩の荷が少し降りた気がしました(笑)。横山さんの歌を聞いたら、(「チェーザレ」は)こういう物語だったのではないかと想像を膨らませてもらえると思うので、ぜひ聞いていただきたいと思います。

-今回は、コンサートの生配信も行う予定ということですが。

 はい、それも新しい挑戦になります。さまざまな変化が起きている時世ですが、その中でも僕たちは今できるベストを探っていかなければなりません。やはり、舞台は生で見るものだと思うので、今できるベストは本当の意味でのベストではないのですが、でも、やってみたらすごくよかったということもあると思います。そういう意味でも、配信は僕たちにとってのチャンスです。生では伝わらない思いが配信では伝わるのではないかという期待もあります。

-改めてコンサートへの思いを聞かせてください。

 公演は決して1人ではできないものです。明治座さんに、新たなスタートを中川晃教のコンサートで始めたいと思っていただき、「チェーザレ」で作り上げた熱をなかったことにしたくないという思いを込めて、託してくださったのだと思います。そういった思いを受け止めて、今、自分が向かっていく先が見え始めました。僕にとってもこのコンサートは、新たな目標、自分を見つけるきっかけにもなるんじゃないかなと思っています。

(取材・文・写真/嶋田真己)

中川晃教コンサート2020 feat.ミュージカル「チェーザレ 破壊の創造者」 (C)惣領冬実・講談社/中川晃教コンサート 2020ft.MC

 中川晃教コンサート2020 feat.ミュージカル「チェーザレ 破壊の創造者」は7月11日、12日に都内・明治座で上演。
公式サイト https://www.cesare-stage.com

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