【インタビュー】舞台「天才てれびくんthe STAGE」横山だいすけ「『天てれ』と11代目歌のお兄さんのコラボが生み出す化学反応はここでしか見られない」

2019年12月18日 / 12:00

 NHKの人気子ども番組「天才てれびくん」(以下、天てれ)を舞台化した「天才てれびくんthe STAGE ~てれび戦士REBORN~」が2020年1月23日から上演される。大人になった「てれび戦士」と舞台版の新キャストが集結し、「楽しいこと」を奪おうとするテレゾンビ党から楽しいテレビを取り戻すための戦いが描かれる。今回は、伝説のてれび戦士を演じる横山だいすけのビジュアル撮影を訪ね、作品に懸ける思いや、意気込みなどを聞いた。

伝説のてれび戦士を演じる横山だいすけ

-ビジュアル撮影を終えた感想は?

 てれび戦士の兄貴的な存在として、ヒーローのような衣装を着させてもらって気持ちが上がりました。アメコミのようなヒーロー感だけでなく、悪に乗っ取られて悪者になっている役なので、ダークな部分をどう表現するか、自分の考えだけでなく、スタッフの皆さんからのアドバイスの中でイメージをし始めています。歌のお兄さんというイメージと、悪というイメージのバランスは見に来てもらってのお楽しみという感じです(笑)。

-「天てれ」の舞台化に、歌のお兄さんが出演というEテレ夢のコラボ的な舞台ですが、出演が決まったときの心境は?

 「大人になったきみたちへ」という本作のテーマにも沿っていくと思うのですが、かつて「天てれ」を見ていた子どもたちが大人になって、大人になったてれび戦士が登場するこの舞台を、どのような気持ちで見てくれるのか。興味があります。「天てれ」としては初の試みだと思うので、キャストとスタッフの皆さんに、そのウキウキとドキドキがあると思います。

-舞台ではどんなところを見てほしいですか。

 歌のお兄さんという存在は、子どもたちや大人たちにとって太陽のようなイメージで、陽に振り切っている存在だと思っています。そこにダークなイメージはないと思いますが、それを今回やらせてもらう。いつも“子どもたちの模範でありたい”という気持ちで活動しているので、普段の僕とは違う一面をお客さまがどう感じるのかが気になりますし、そこを見ていただきたいです。

-「おかあさんといっしょ」を見ていた子どもたちにはどんなところを見てほしいですか?

 「おかあさんといっしょ」を見ていた子どもたちも成長していろんなことが分かってきていると思います。「天てれ」と歌のお兄さんのコラボが生み出す化学反応はここでしか見られないですし、また、そのカラーが少しダークに寄っている、というのを見る機会はあまりないと思います。ただ、そのままダークで終わると僕も気が引けてしまうので(笑)、僕個人の希望としては、どこかで自分の持っている“陽”の力が発揮できる場所があればいいと思いますし、期待してもらいたいです。

-ステージでは横山さんの歌唱シーンも期待したいです。

 “だいすけお兄さん”は歌がイコールになっているところが大きいので、きっと大事な場面で歌の力が出てくると思っています。歌の場面となったときには、歌詞とメロディーの力を感じ取ってもらえたらうれしいです。メロディーや曲のニュアンスもそうですけど、詩から入ってくるものって大きいと思うんです。なので、大人になって歌に触れたときに感じること、大人になったからこそ感じられるエネルギーを、歌でお届けしたいです。

-横山さんというと顔芸も魅力ですが、今回の舞台でも期待していいですか。

 どうなんでしょうか(笑)。自分的にはやりたくなっちゃうんです。今日も撮影のときに、クールなイメージの写真がたくさんあったんですけど、クールの中にどうしても変顔を入れたくなっちゃうんです。ステージに立ったときに、僕に注目されてない場面であえてコッソリ変顔をやっているかもしれませんので、そこはお楽しみにしてもらえたらと思います(笑)。

-「おかあさんといっしょ」を卒業してからマルチに活躍されていますが、今後の目標は?

 卒業してからも、子どもに歌を届けたいという気持ちは変わらないんですけど、この2年の間で、より幅広い世代の方に向けたお仕事もたくさん挑戦させてもらいました。そこでも新たなものをたくさん得ることができたと思います。これからも、いろいろなことに挑戦しつつ、元気や楽しさを届けられる存在でありたいです。そして、誰かを応援できるような存在になっていけたらいいなという思いはあります。

-横山さんは爽やかでかっこいいイメージですが、それを保つ秘訣(ひけつ)は?

 僕も逆に聞きたいんです(笑)。でも、“好き”という気持ちが一番大きいかと思います。“好き”という気持ちがあるから頑張れるし、“好き”なことを話している瞬間は誰でもきっと目がキラキラして、きっとうれしそうに話すと思うんです。やっぱり“好き”という気持ちを持ち続けることじゃないでしょうか。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

「光る君へ」第三十三回「式部誕生」人々を動かす「源氏物語」の存在【大河ドラマコラム】

ドラマ2024年9月7日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。9月1日に放送された第三十三回「式部誕生」では、「源氏物語」の続きを執筆するため、内裏に出仕した主人公・まひろ(吉高由里子)の日常と、中宮・彰子(見上愛)との出会いが描かれた。  彰子の住まいで … 続きを読む

山口紗弥加「自分が役に乗っ取られたような感覚です」ネタバレ厳禁のミステリーで入魂の演技を披露「私の死体を探してください。」【インタビュー】

ドラマ2024年9月6日

 ベストセラー作家・森林麻美が、自身のブログに「私の死体を探してください。」と自殺をほのめかす投稿をして消息を絶つ。麻美の夫・三島正隆(伊藤淳史)や正隆と不倫関係にある麻美の担当編集者・池上沙織(恒松祐里)がその行方を探す中、次々にブログが … 続きを読む

河合優実「すごいところに羽ばたいていく予感はありました」金子大地「面白い映画になるのは間違いないと」恋人役で共演の2人が語るカンヌ受賞作の舞台裏『ナミビアの砂漠』【インタビュー】

映画2024年9月6日

 東京の片隅で暮らし、美容脱毛サロンで働く21歳のカナ。同棲中の恋人ホンダ(寛一郎)との生活に退屈したカナは、映像クリエーターのハヤシと新生活を始める。だが、まもなく2人のペースはかみ合わなくなっていき、ストレスを募らせたカナは…。  9月 … 続きを読む

【週末映画コラム】『エイリアン』の“その後”を描いた『エイリアン:ロムルス』/各国の映画祭で注目を集めた心理ホラー『映画検閲』

映画2024年9月6日

『エイリアン:ロムルス』(9月6日公開)  人生の行き場を失った6人の若者たち(ケイリー・スピーニー、デビッド・ジョンソン、アーチー・ルノー、イザベラ・メルセド、スパイク・ファーン、エイリーン・ウー)は、廃墟と化した宇宙ステーション「ロムル … 続きを読む

紅ゆずるの“ゼロ地点”は「宝塚歌劇団の公演を初めてテレビで見た日」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2024年9月3日

 「ミステリーの女王」と呼ばれる推理小説家アガサ・クリスティーが1944年に発表した長編小説を原作とした舞台、ノサカラボ「ゼロ時間へ」が10月3日から東京・三越劇場ほかで上演される。ミステリーを専門に舞台を制作しているノサカラボの代表であり … 続きを読む

Willfriends

page top