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米ブロードウェーでロングラン上演され、高評価を得たミュージカル「アナスタシア」が本国のクリエーティブ・スタッフと日本のキャストによって3月1日から上演される。本作は、第70回アカデミー賞で歌曲賞・音楽賞にノミネートされたアニメ映画『アナスタシア』に着想を得て制作されたミュージカル。本作でグレブ役をトリプルキャストで演じる山本耕史と堂珍嘉邦に、本作への意気込み、そして互いの印象を聞いた。(※公演には、グレブ役として遠山裕介も出演)
山本 10年ほど前、ぐっさん(山口智充)がMCをしていた番組でコーナーを持っていたのですが、そこに堂珍さんに出演していただいたことがあります。
堂珍 僕は変わっていないですね。
山本 よかった(笑)。僕、当時、ミュージシャンの方に怖いイメージを持っていたんですが、堂珍さんは終始、紳士な方で、すごく穏やかな印象で、こんなにすてきな人がミュージシャンをやっているんだ、すてきだなって思ったのを覚えています。
堂珍 当時から、すごく大人な方というイメージがありました。それから、ギターもすごくお上手で、物作りや表現することが大好きな方という印象でした。僕も40代になって40代としてのたたずまいを考えたときに、耕史さんは絶好のお手本だと思っています。久しぶりにお会いして、お話させていただきましたが、今から一緒に出演させていただくのが楽しみです。
堂珍 舞台には、役者のエネルギーが一つになる結束力があって、それがすごく楽しいんです。変な言い方ですが、生きている実感があると言うか…。それが、恋しくなるんです。でもそれは、音楽には結束力がないということではないですよ(笑)。ただ、音楽の場合は偶然が重なり、一つになった瞬間が気持ちがいいというところがあるので、舞台で感じる一つになる感覚は僕にとってとても新鮮なことなんです。
堂珍 曲が変われば自然と自分のスイッチが変わります。なので、特に何かを気にしているわけでもないですし、訓練をしているわけでもないですね。
山本 僕自身は、ミュージカルだからこう歌わないといけない、というのはないと思います。たとえ、それがグランドミュージカルだったとしても、寄せる必要は全くない。ミュージシャンの方たちにはそれぞれの技術があって、良さがあると思うんです。もちろん、寄せていくのがいいと思っている人もいるでしょうが、そう思わない人もいる。だったら、寄せずに、自分の歌い方で歌うのがいいんじゃないかなと、僕は思います。演出家がその歌い方は違うというのであれば、それは直していく必要があると思いますが、それは誰かに似せるのではなく、抽象的な言い方になってしまいますが「前にある世界観」に寄せていくんです。歌い方を貫くのは大変なことでもあると思うんですが、僕は、堂珍さんはそれをされる方だと思いますし、素晴らしいものを聞かせてくれると思っています。
山本 舞台をひとくくりにして語るのは難しいですが、でも、どんな舞台作品も表現の場所としてはたくさんの能力を必要とされる場所だと思います。俳優の仕事の中では一番アスリートに近い鍛錬が必要になるのが舞台なのかな、と。例えば、演技がすごくうまくても、立ち方が悪ければ、それだけでその人の魅力は落ちてしまいますよね。そういった、今まで気付かなかった部分まであらわになって、改めて自分を知ることができる場所が舞台だと思います。でもその一方で、突き詰めれば突き詰めるほど、迷わずに演じることができるようになるのも舞台です。映像作品は、次々に撮影を進めていかなければならないので、結局、自分のやったことが正解だったのかが分からないんですよ。分からないまま進んでいく。でも、舞台は人前で同じ演技を100回も200回もするので、自分にとってしっくりくるやり方を探れるし、自分が一番いいと思うものを提示することができるんです。そういった意味では、意外と簡単なのも舞台とも言えると思います。
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