【インタビュー】「デジタル・タトゥー」高橋克実「SNSの問題に弁護士が介在するという話は初めて聞きました」瀬戸康史「普通に暮らしている方も、こういう危険に直面する時代」

2019年5月17日 / 18:00

-そのほか、撮影中のエピソードなどあれば。

瀬戸 岩井の事務所の下にあるカレー屋で話をする場面は面白かったですね。

高橋 カレールーがきちんと作ってあり、僕たちに気を使って、スタッフがナンを温めてくれていました。でも実は、温めれば温めるほど、ナンは切れなくなるんです。

瀬戸 せりふをしゃべっている間に固くなってしまったり…(笑)。

高橋 しかも、それに気付いたのが、カレー屋の撮影が終わる直前。「実は温めない方が、柔らかいんです」「えっ、このセットは今日で終わりだよね?」みたいな感じで…(笑)。でも、スタッフみんながそういうふうに気を使ってくれたので、現場はとてもいい雰囲気で、やりやすかったです。

-ドラマの見どころを。

高橋 僕は実年齢と変わらない等身大の役で、タイガが何を言っているのか全く理解できないところから物語は始まります。僕自身も一生懸命スマホでいろいろな単語を調べながらやっていましたが、分からないなりに物語は進んでいく。だから、分からなくてもいいんだな…と。途中で調べることもやめました(笑)。そんなふうに、僕と同じくらいの世代の方にも見やすい配慮がなされているので、ぜひ幅広い世代の方にご覧いただければと思います。

瀬戸 演じている中で、僕たちのような表に出る仕事をしている人間だけでなく、普通に暮らしている方も、こういう危険に直面する時代になってきたんだなと感じました。ネットだけで、人と人が心でつながらないからこそ、誤解が生まれ、関係がギクシャクしていく。そういう窮屈な世の中で、どう戦っていくのか。それがこの作品の一つのテーマです。サスペンス要素も交えつつ、勇気をもらえる作品になっていると思うので、ぜひご覧ください。

(取材・文/井上健一)

岩井役の高橋克実(左)とタイガ役の瀬戸康史

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

高橋克典「これは吉良の物語でもあるのだと感じていただけるような芝居をしたい」 堤幸彦「『忠臣蔵』は、演劇的に言えば1丁目1番地的な作品」 舞台「忠臣蔵」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年12月10日

-堤さんと高橋さんは高橋さんのドラマデビュー作以来のタッグと聞いています。堤さんは高橋さんの吉良上野介にどのような期待を寄せていますか。 堤 ぴったりだと思いますよ。生き馬の目を抜く芸能界で酸いも甘いも知り尽くしていますから。デビューの瞬間 … 続きを読む

生田斗真が驚きの一人二役!「最初から決まっていたわけではありません」制作統括・藤並英樹氏が明かす舞台裏【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月8日

-治済に対する仇討ちのため、対立関係にあった蔦重と松平定信(井上祐貴)がタッグを組む展開にも驚かされると同時に、思わず胸が熱くなりました。 藤並 白河藩に戻った後の定信は、それまでとは打って変わって、大田南畝や山東京伝に本を書かせているんで … 続きを読む

板垣李光人「最初から、戦争を考えて見るのではなく、実際に見て感じたことを広めていっていただければ、それが一番うれしいです」『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』【インタビュー】

映画2025年12月5日

-戦場で、田丸が絵や漫画を描くことにどのような意味があったと思いますか。  功績係に任命された田丸には、もちろん何かを書き記すという使命感もあったでしょうが、いつ自分や仲間が命を落とすか分からない状況の中で、自分の世界の中で向き合えるものが … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(8)百年ぶりの復活へ 四代目が掲げた三つの大願

舞台・ミュージカル2025年12月4日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。    2016年に四代目・玉田玉秀 … 続きを読む

多部未華子「学びの多い現場でした」DV被害者役に挑んだヒューマンミステリー「連続ドラマW シャドウワーク」【インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

  -雰囲気のいい現場だったようですね。  中でもしのぶさんは、「これはこういうことなのかな?」といった感じで、積極的に質問をされるんです。その上、「私、緊張しちゃう」などと、ご自身の気持ちを織り交ぜながら現場にいてくださるので、私も質問が … 続きを読む

Willfriends

page top