「中村勘九郎さんとは絶対に一緒にやりたかった。幼なじみ役で出演できてうれしいです」勝地涼(美川秀信)【「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」インタビュー】

2019年5月12日 / 20:50

-四三役の中村勘九郎さんと共演した感想は?

 同じ時代に俳優をやっているなら、絶対に一緒にやらなければいけない方だと以前から思っていました。平成中村座の公演を見に行ったときも、ものすごく感動したんです。終了後、食事に誘っていただいたのですが、その時点で勘九郎さんは「いだてん」の主演が決まっていました。僕はまだお話を頂いていなかったので、「絶対一緒にやりたい」と思っていたら出演が決まって…。しかも、四三さんの幼なじみということで、とてもうれしかったです。

-勘九郎さんのお芝居から刺激を受ける部分はありますか。

 中村獅童(金栗実次役)さんもそうですが、歌舞伎俳優の方は、幼い頃から基礎をしっかり学んできているので、発声から何からレベルが段違い。本番の集中力もすごいので、とても勉強になります。

-宮藤官九郎さんの脚本の印象は?

 「いだてん」の脚本を書くと決まってから、オリンピックについて相当勉強したはずです。その上、さらに落語という要素を加えてくるところがさすがだなと。しかも、その展開に無理がありません。時代を行き来する構成が複雑だという意見も耳にしますが、かめばかむほど面白くなるような作りになっている。宮藤さんはきっと、ニヤニヤしながら書いているに違いありません(笑)。だからぜひ、一度と言わず、再放送などで二度三度と見て楽しんでほしいです。

-ところで、これからの美川の動向が気になるところですが…。

 どうなるんでしょうね? 僕も知りたいです(笑)。宮藤さんに聞いてみたら、「ちょっと分からない」とはぐらかされてしまいましたが…。ただ、放送を見た宮藤さんからは「美川くんがいいあんばいで効いている」という感想も頂いていますし、もうしばらく出てくることは間違いなさそうです。悩める美川くんが報われることを期待しています(笑)。

(取材・文/井上健一)

 

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

前田旺志郎「世の中に関心を持つ大切さに気付いた」窪塚愛流「止まっていた時間が動き出した」初共演の2人が福島原発事故を題材にした映画で感じたこと『こんな事があった』【インタビュー】

映画2025年9月16日

-お芝居に悩んだり、難しさを感じたりすることはありませんでしたか。 前田 たくさんあります。でもその都度、松井監督と相談しながら進めていきました。迷ったときは、松井監督を信じればいい、という信頼関係が出来上がっていたので。 窪塚 松井監督は … 続きを読む

グイ・ルンメイ、真利子哲也監督「お互いが思い合うからこそすれ違う。でもそこには愛があるという家族の形を描きたかった」『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』【インタビュー】

映画2025年9月12日

-ルンメイさん、夫・賢治役の西島秀俊さんの印象はいかがでしたか。 ルンメイ 今回西島さんと一緒にお仕事ができたことはとても光栄でした。西島さんは経験豊かな方なので、私は現場でとても安心して演技をすることができました。西島さんがいろんなエネル … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(3)無鉄砲小僧、恐れを知らぬ行動力

舞台・ミュージカル2025年9月12日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 ▼無鉄砲小僧、恐れを知らぬ行動力 … 続きを読む

北村匠海 連続テレビ小説「あんぱん」は「とても大きな財産になりました」【インタビュー】

ドラマ2025年9月12日

-小学生の頃、絵画教室に通われていたそうですが、演じる上で役立った部分はありますか。  僕は子どもの頃から、絵画教室に通ったり、自宅では粘土で架空のモンスターを作ったりしていました。そういう創作を楽しむ部分は、嵩に通じるものがありました。前 … 続きを読む

中山優馬「僕にとっての“希望”」 舞台「大誘拐」~四人で大スペクタクル~の再始動で見せるきらめき【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年9月11日

-なるほど。そうして前に進んだ先に、どんな未来をイメージしていますか。  先のことはあまり考えていないです。友達たちが家を建てたり、子どもが生まれたりしているのを見ると、そうした未来を自分が持ったらどうなるんだろうなと考えることはありますが … 続きを読む

Willfriends

page top