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小学校の頃は父親につられて、当たり前のように大河ドラマを見ていました。その頃の作品で最も印象に残っているのが「黄金の日日」(78)と「獅子の時代」(80)。どちらも、主人公が有名な武将や、歴史に名を残した人物ではないという切り口が気に入っていました。今回も「大河ドラマをやらないか」と言われたとき、有名な武将や歴史に名を残した偉人が主人公だったら、恐らく腰が引けていたと思います。もちろん、宮藤官九郎さんの脚本ということにも引かれましたが、何よりもまず、金栗四三、田畑政治という全く知らなかった人物を中心に描いていく点に魅力を感じました。
競技としてのスポーツをフィクションで再現すること自体、難しいことだと感じています。その中でも、相手と試合をするようなものは、その中でドラマ性を生み出すことができるので、まだやりやすい。ただ、今回のような短距離走や長距離走はシンプルなだけに難しく、ごまかしがききません。だから、役者本人が持っているフィジカルな部分がものすごく重要になってくる。そういった意味では、勘九郎さんや斗真が、1年を懸けてトレーニングを積み、当時のランナーらしい筋肉をしっかりつけてくれたことはとてもありがたいですね。ふっと力を入れた瞬間、ギュッとふくらはぎの筋肉が盛り上がる、みたいな映像を吹き替えなしで撮れるのは素晴らしいです。
ここ数年、NHKのドラマは素晴らしい作品が数多く生まれているという印象を持っていました。今回参加したのには、それがどういう仕組みで生み出されているのか見てみたいという気持ちもありました。その中で、改めてすごいと感じたのが美術です。普通、映画やテレビドラマでは、スタッフのクレジットは撮影が最初にきますが、NHKのドラマはまず美術。その理由が分かったような気がします。美術はNHKドラマの歴史が凝縮されたセクションだなと。もちろん、撮影、照明、録音など、どのセクションも見事な仕事をしてくれています。この作品に参加して、NHKのスタッフの素晴らしさに改めて驚いているところです。
(取材・文/井上健一)
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「クジラに落ちた男」(16日公開)★★★ 父を知り、父を乗り越える 巨大なマッコウクジラに丸のみにされた17歳のジェイ(オースティン・エイブラムス)が、亡き父の教えを頼りに脱出を図る。ブライアン・ダッフィールド監督が描くのは、「ピノキオ」 … 続きを読む
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