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当時のオリンピックで使われたスタジアムがそのまま残っていたので、中に入ったときに思わず鳥肌が立ちました。100年以上も前、実際に四三さんや兵蔵さん、安仁子さんが訪れ、この壮大な実話が生まれた特別な場所…。そんなことを考えながら壁のレンガに触ってみたら、自然と涙がこぼれました。撮影のときはエキストラの方もたくさんいて、当時の様子がリアルに再現されていたので、愛する兵蔵さんと一緒にここまで来た安仁子さんの気持ちが、私の中にも湧き上がってきました。
確かに2人とも、同じような時代に日本の男性と結婚し、日本で暮らした女性なので、共通点はたくさんあります。ただ、穏やかな性格で、どちらかというと農業が似合うイメージだったエリーに比べると、安仁子は戦士のような人。かわいらしいところがたくさんあったエリーに対して、安仁子にはそういう部分はあまり見られないかもしれません。でも安仁子には、兵蔵さんのためならば、どんなに下手な日本語で、仮に間違っていても、例え相手からどう思われようとも、自分の考えを貫こうとする強さがある。そういう意味で、安仁子は兵蔵さんのために戦う戦士のような女性だと思いながら演じています。
撮影ではスタッフも俳優も妥協せずに取り組んでいたので、そのパッション(情熱)がとても伝わってきました。ドラマを見ながら兵蔵さんとの掛け合いを思い出し、思わず吹き出してしまいました。そしてその後に、撮影時のことを思い出し、思わず涙ぐんでしまいました。皆さんがとても恋しくなってしまいました。とても素晴らしい作品になっておりますので、ぜひ皆さんに見ていただけたらと思います。
コミカルなシーンでは特にテンポを気にしています。私にとって、日本語はやはり第二言語なので、テンポを落とさずに反応できるように準備しています。大日本体育協会での印象深い出来事はやはり皆さんの素晴らしい演技です。お芝居の中ですごく細かいリアクションを取っていたりするので、そういうところも見ていただけたらと思います。
(取材・文/井上健一)
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