「新八を演じたこの1年、とても貴重な経験をさせていただきました」堀井新太(村田新八)【「西郷どん」インタビュー】

2018年12月9日 / 20:50

-最近では、西郷家でイングリッシュ・コンサーティナーを弾く場面(第44回)も、心優しい新八ならではの見せ場でした。

 あのイングリッシュ・コンサーティナーの演奏は、とても難しかったです。鍵盤ではなく、ボタンで音を出すため、その位置を体が覚えるまで練習しなければならなかったので…。練習期間も1カ月ぐらいしかなく、指が筋肉痛になりました(笑)。フランス語で歌も歌うので、撮影の前日は緊張して眠れませんでした。ただ、先生に聞いてみたら、日本中で演奏できる人は10人ぐらいしかいないとか。おかげで僕が11人目になることができました(笑)。

-努力が実りましたね。

 最終回でもイングリッシュ・コンサーティナーを弾く場面があります。戦いの中で唯一、救いになるのが音楽。その音楽で癒やされる人もいるので、「きちんとやらなければ」という責任を感じながら演奏しました。

-これまで1年以上にわたって新八を演じてきた感想は?

 とても貴重な経験をさせていただきました。1年でどんなものが見えてくるのか、最初は全く分からなかったのですが、素晴らしい先輩役者の方々の、現場での姿をたくさん目にすることができました。亮平さんのストイックな姿勢や、常に工夫を怠らない有起哉さんからも多くのことを学びました。僕自身、最初の頃はいろいろ考えないとお芝居ができなかったのですが、1年続けていたら、考えなくても体が勝手に動くことを実感して驚いています。この経験を今後、どう生かしていけるのか、自分でも楽しみです。

(取材・文/井上健一)

村田新八役の堀井新太

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