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しかし、撮る理由はいたずらっ子感覚だけではない。そこにあるのは「役と、それを演じる人への愛情」だ。とりわけ、「主役を格好良く見せるために存在する“負け役”に加担してしまう」そうで、「主役を演じる人間は放っておいても大丈夫だけど、そうじゃない人たちにも家族が待つ家に帰って飲むビールがうまくて、『役者やっていて良かった~!』と思ってほしい。そんな人たちが頑張ると、主人公に倒されても立ち向かうから殺すしかなく、自然とバイオレンスになるよね」と説明。
「“愛情”と“バイオレンス”は僕にとって同義語。守るものがなければ闘わないし、怒りもない。愛のないバイオレンスはないでしょ」と言われると、確かにその通りと合点がいった。
そして、全ての作品は「なぜ生まれて、どう生きていいか分からないけど、何かをつかみたくてもがいている登場人物」の物語であることも告白。恋愛映画もやくざ映画も、生まれてから死ぬ瞬間まで人生を楽しく全うしたいという、人間としての普遍的な思いがその根底に流れている。
そんな三池監督は昨年からサモ・ハン・キンポーとタッグを組んで中国映画に取り組んでいる。進捗具合は「唐の時代の超大作から、火星に行く話とか、企画だけがどんどん膨らんで、全部で7作品、製作費は総額300億円を超える大プロジェクトになっている」という。
あくまでも企画段階で、全てが実現するかは未定だが、今年撮影した映画は『ラプラスの魔女』のみ。「やたら撮る監督」にしては寂しい実情に、三池監督は「そのしわ寄せは来年、再来年にくるから」とニヤリ。次の落とし穴は想像以上に深いかもしれない…。
(取材・文・写真/錦怜那)
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