エンターテインメント・ウェブマガジン
しかし、撮る理由はいたずらっ子感覚だけではない。そこにあるのは「役と、それを演じる人への愛情」だ。とりわけ、「主役を格好良く見せるために存在する“負け役”に加担してしまう」そうで、「主役を演じる人間は放っておいても大丈夫だけど、そうじゃない人たちにも家族が待つ家に帰って飲むビールがうまくて、『役者やっていて良かった~!』と思ってほしい。そんな人たちが頑張ると、主人公に倒されても立ち向かうから殺すしかなく、自然とバイオレンスになるよね」と説明。
「“愛情”と“バイオレンス”は僕にとって同義語。守るものがなければ闘わないし、怒りもない。愛のないバイオレンスはないでしょ」と言われると、確かにその通りと合点がいった。
そして、全ての作品は「なぜ生まれて、どう生きていいか分からないけど、何かをつかみたくてもがいている登場人物」の物語であることも告白。恋愛映画もやくざ映画も、生まれてから死ぬ瞬間まで人生を楽しく全うしたいという、人間としての普遍的な思いがその根底に流れている。
そんな三池監督は昨年からサモ・ハン・キンポーとタッグを組んで中国映画に取り組んでいる。進捗具合は「唐の時代の超大作から、火星に行く話とか、企画だけがどんどん膨らんで、全部で7作品、製作費は総額300億円を超える大プロジェクトになっている」という。
あくまでも企画段階で、全てが実現するかは未定だが、今年撮影した映画は『ラプラスの魔女』のみ。「やたら撮る監督」にしては寂しい実情に、三池監督は「そのしわ寄せは来年、再来年にくるから」とニヤリ。次の落とし穴は想像以上に深いかもしれない…。
(取材・文・写真/錦怜那)
ドラマ2024年11月24日
-朝廷の実権を握った道長は、剛腕な政治家だった亡き父・兼家(段田安則)に近づいているように見えたこともあります。以前、兼家との類似性について「やっていることは同じでも、出発点となる気持ちが違う」とお話しされていましたが、出家で一区切りついた … 続きを読む
ドラマ2024年11月23日
NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。11月17日に放送された第四十四回「望月の夜」では、3人の娘を天皇の后にした藤原道長(柄本佑)が、有名な「このよをば わがよとぞおもふ もちづきの かけたることも なしと思へば」という「望月の歌 … 続きを読む
映画2024年11月22日
『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』(11月22日公開) 真面目な税務署員の熊沢二郎(内野聖陽)は、天才詐欺師の氷室マコト(岡田将生)の巧妙な詐欺に引っかかり大金をだまし取られてしまう。 熊沢は、親友で刑事の八木(皆川猿時)の … 続きを読む
舞台・ミュージカル2024年11月20日
-なるほど。では、公演が12月ということで、2024年の振り返りをお願いします。 今年は自分で掲げた目標に対しての成果も感じることができたので、充実した1年でした。これまではどこかで「やらされている」という感覚があって、自分の意志でできた … 続きを読む
ドラマ2024年11月17日
Q:合格に向けて、どのように勉強されたか教えてください。 早川 中3の2月に、予備試験を目指すぞって決めてからは、興味の赴くままがむしゃらに勉強してました。平日は、学校から帰ってきて、先ほどお話しした「伊藤塾」のオンライン授業を夜10時 … 続きを読む