「長所も短所も、江藤と僕はものすごく似ています」迫田孝也(江藤新平)【「西郷どん」インタビュー】

2018年11月11日 / 20:50

-現場では、お二人と話し合いながら芝居を作っていく感じでしょうか。

 そうですね。明治新政府の中では、薩長土肥、それぞれの意見がぶつかる場面が多いのですが、台本に全てが描かれているわけではないんです。それぞれ距離が近づいたり、離れたり、シーンによって変わってくる。その距離感を表現するには、言葉や表情を一つ一つ丁寧に拾っていくしかありません。そのために、みんなで話し合い、リハーサルを重ねて作り上げていく…。芝居をぶつけ合いながら場面が出来上がっていくのは、ものすごくワクワクします。

-演じる上での難しさは?

 亮平くんや瑛太くんは、これまで1年という時間を懸けてやってきているので、その歴史を背負っています。その現場に江藤新平として加わり、彼らと正面から向き合わないといけない。どうしたって、演じてきた時間と歴史ではかないません。それでも、いかに負けないように向き合うか。そこが一番難しいところです。

-薩摩ことば指導と出演の両方を経験して得たものは?

 役者をやっているときは、自分がどうせりふを言うか、自分がどう演じたいのかと、自分の役を中心に考えていました。これに対して、ことば指導は、いろいろな人を見ながら全体のバランスを考えて、言い方を変えたり、ちょっとしたニュアンスを付け加えたりする作業。そういう経験をしたおかげで、台本を読んだときの世界観の見え方が変わってきました。江藤新平を演じるにも、自分がどうしたいかだけでなく、そのシーンでどんな役割を果たすべきなのか。静かにしている方がいいのか、前に出て行く方がいいのか…。そういうことを考えるようになりました。そういう意味では、周りの人との関係性から生まれるお芝居のヒントを拾えるようになってきました。

-「真田丸」(16)での活躍を記憶している視聴者も多いと思いますが、今回は2度目の大河ドラマ出演。気持ちの違いはありますか。

 「真田丸」の矢沢三十郎は、主人公を一番近くで見守る人物として、1年を通じて役と一緒に成長することができました。今回は終盤、出来上がったところに飛び込んでいく立場の上に、必ずしも主人公の味方とは言えない人物。キャラクターがかなり違うので、新鮮な気持ちで演じています。江藤新平=迫田孝也のイメージを世間に定着させられるように頑張ります!

(取材・文/井上健一)

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