【インタビュー】『パパはわるものチャンピオン』棚橋弘至「この映画がG1優勝のモチベーションになりました」寺田心「試合の場面で棚橋さんが倒れたとき、心配で思わずリングに上がっちゃいました」

2018年9月21日 / 16:48

 人気プロレスラー、新日本プロレス所属の棚橋弘至が主演する、映画『パパはわるものチャンピオン』が9月21日から全国公開される。絵本『パパのしごとはわるものです』、『パパはわるものチャンピオン』(作:板橋雅弘、絵:吉田尚令)を原作に、悪役の覆面レスラー、ゴキブリマスクとしてリングに上がる大村孝志とその息子・祥太の絆を描いた物語だ。公開に先駆け、大村役を熱演した棚橋と祥太役の寺田心に撮影の舞台裏を聞いた。

寺田心(スタイリスト:高橋由光)、棚橋弘至(スタイリスト:小林洋治郎/ヘアメイク:山田みずき)

-原作にも登場するプロレスラーのドラゴンジョージは、もともと棚橋さんがモデルだったそうですが、今回演じたのは主人公のゴキブリマスクです。そのあたりは、どう感じましたか。

棚橋 絵本は読んでいたので、ドラゴンジョージのモデルが僕だということは知っていました。でも、脚本を読んだとき、「今の自分にすごくシンクロするな」と思ったんです。かつてのエースがけがで一線を退いているけど、ヒール(悪役)レスラーという立場でなんとか好きなプロレスを続けている。そんなシチュエーションがここ数年の僕とシンクロして、スッと入ってきました。

寺田 僕も絵本を読んだときは、棚橋さんがドラゴンジョージをやるのかなと思いました。でも、ゴキブリマスクと聞いて、面白そうだなって。ゴキブリマスクのマスクもカッコよかったです。

-お二人の親子の雰囲気がよく出ていました。そういう空気を作るために、どんな準備をされましたか。

棚橋 撮影前に2カ月ぐらいリハーサルをやりました。そのときに監督が、心くんと2人で過ごす時間を多く作ってくれたおかげで自然と会話できるようになった感じです。お互いに、僕は心くんのことを“祥太”、心くんは僕のことを“パパ”と呼ぶようにして、現実と映画の境目もあやふやにして。

寺田 棚橋さんと一緒にリハーサルをして、楽しかったです。棚橋さん、すごく努力されていたし、お芝居の後に遊んでくれたり、プロレス技とかいろんなこと教えてもらったりして…。おかげでプロレスが大好きになりました。

棚橋 撮影前に試合を見に来てくれたよね。リングサイドに心くんがいるのが分かったので、一緒に練習していたゴキブリマスクのポーズでアピールして。でも、そのとき他の人たちは誰も棚橋がなぜそんなポーズをしているのか分からない(笑)。

寺田 こっちを向いてやってくれたので、びっくりしました。うれしいような、大丈夫かな…?みたいな気持ちになりました。

-お母さん役の木村佳乃さんを含めた3人の家族の雰囲気もすてきでした。

棚橋 木村さんも2回ほどリハーサルに入ってくれましたが、明るくて、元気はつらつで、優しい方で…。大黒柱として演者全員を引っ張ってくれました。本当は僕が座長なんですけど、自分は役者として一生懸命やること以外、考える余裕がなかったので、木村さんが全体をサポートしてくれてすごく助かりました。

寺田 木村さんは「ココちゃん、大好きだよ」とか「ヨッシーママって呼んでね」と言ってくださって、すごく優しい方でした。でも、パパは中学校とか高校のとき、木村さんのこと好きだったんでしょ?

棚橋 そうそう。学年が同じなんですよ。木村さんに会ったとき、なんかドキドキするな、と思ったら、「俺、超好きだったじゃん」と思い出して…。今回、木村さんに会えたことが、一番の収穫です(笑)。しかも夫婦役。これからプロレスの試合でつらいことがあったら、この映画を見ます(笑)。

-棚橋さんは演技の面では、2人に助けられた感じでしょうか。

棚橋 そうですね。プロレスでは、経験値の高いレスラーとそうでないレスラーが試合をするときは、経験値の高いレスラーがリードすることがあるんです。同じように演技も、経験値の高い人とやると引っ張られる部分があります。相手のお芝居にグッと引っ張られると、気持ちの入ったせりふが出てくる。そういう意味では、心くんや木村さんとのシーンでは、僕が引き出してもらったのかなと。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

石橋静河「皆さんに『一歩前進してみようかな』と思っていただけたら」連続テレビ小説主演に懸ける思い【連続テレビ小説「ブラッサム」インタビュー】

ドラマ2026年9月26日

 9月28日から2026年後期連続テレビ小説「ブラッサム」が、NHKで放送開始となる。主人公は、明治、大正、昭和を駆け抜け、自由を求め続けた作家・宇野千代をモデルにした葉野珠。彼女が苦難の中でも「幸せのかけら」を見つけ、常に前に進むことで人 … 続きを読む

【映画コラム】戦争が終わった後に残るものは…『ハート・オブ・ビースト』『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』

映画2026年9月25日

『ハート・オブ・ビースト』(9月25日公開)  かつて陸軍特殊部隊で生死を共にした退役軍人のジェームズ(ブラッド・ピット)と、元軍用偵察犬で義足のオーディン。戦場を離れた現在も、彼らは相棒として深い絆で結ばれていた。  ところがアラスカ上空 … 続きを読む

市川團十郎、市川新之助「こういう形で記録に残せたのは非常によかったと思います」【インタビュー】『襲名』

映画2026年9月24日

 十三代目市川團十郎白猿の襲名と八代目新之助の初舞台を正面から捉えた、三池崇史監督のドキュメンタリー映画『襲名』が、9月25日から全国公開される。映画の公開を前に、團十郎、新之助親子に話を聞いた。 -まず、映画を見て感じたことから伺います。 … 続きを読む

尾上松也「金田一耕助を演じる喜びがふつふつと」奥智哉「今の時代にふさわしい作品に」名作ミステリー映画で共演『八つ墓村』【インタビュー】

映画2026年9月18日

 横溝正史原作の名作ミステリーが、令和の時代によみがえる!これまで繰り返し映像化されてきた『八つ墓村』が装いも新たに映画化され、9月18日から全国公開となる。  岡山県の山奥にひっそりとたたずむ八つ墓村で起きる連続殺人の謎に、名探偵・金田一 … 続きを読む

有村架純、石田ひかり、姫野花春「見終わった後ですごく幸せな気持ちになれる映画です」『さとこはいつも』【インタビュー】

映画2026年9月18日

 沖田修一監督が、年齢も育った環境も異なる3人の「さとこ」という女性の人生が交差していく様子をオリジナルストーリーで描いた『さとこはいつも』が、9月18日から全国公開。本作で、35歳の沙都子を演じた有村架純、55歳の里子を演じた石田ひかり、 … 続きを読む

page top