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撮影初日に長ぜりふのある台本9ページのシーンがあって、健くんに「(カメラ)止めながらやるんでしょ?」と聞いたら、「何言っているんですか。NHKは一気に行きますよ」と言うから頑張ってせりふを覚えたので、そこはぜひ見ていただきたい!
ここまで何かを覚えたというのは受験勉強以来です。でも、誰も褒めてくれないんです。まぁみんなにとっては当たり前のことですからね。
去年のドラマの撮影時に、楽屋でぐったりしていても何も声をかけてくれなかったし、クランクアップして「大変だった」と言っても、「そうか?」って。「俺はバカボンやっているけどね」みたいな上から目線でドライだったけど、これに関しては奥さんと子どもが欠かさず見ていて、上田もつられて見ているみたいで、「おまえ、『半分、青い。』出るの!?まじで?いいなぁ」って初めて俺に嫉妬してくれました。
これまでにもドラマの誘いはあったけど、「役者は向いていないんですよ」と断ってきたんです。でも、食わず嫌いもどうだろうと思ってやらせてもらったら、バラエティーと全然違って新鮮でした。拘束時間が長いし、同じシーンの撮影を何度もすることは大変だけど、みんなでいいものを作っているという実感があって、やりがいを感じました。
ドラマはものすごい数のスタッフと、気長な作業でできているので、怠けた精神で、その場その場の行きずりの仕事をやってきた身としては、僕から「こういう役をやりたい」というのは全くないです。ただ、あえて芸人の僕を使いたいと言ってくれる方がいるのであれば、ぜひ言ってください!
(取材・文/錦怜那)
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