「禁門の変で来島又兵衛を討ち取る場面は、大事に演じさせていただきました」泉澤祐希(川路利良)【「西郷どん」インタビュー】

2018年7月22日 / 20:50

-一方、川路は中村半次郎(大野拓朗)と一緒に行動することが多いようですが、2人の関係はどう捉えていますか。

 実際は常に意識し合っているライバルのような関係だったそうです。一つ間違えたら、斬り合いになりかねないようなピリピリした雰囲気だったとか。ただ、このドラマではそこまでではないので、程よい緊張感を保って演じていけたらと。

-2人の間にはコンビ的な雰囲気もありそうですね。

 ボケとツッコミ、みたいな感じですね。特に意識しているわけではないのですが、半次郎が何をしでかすか分からないので、気になってしまうという…。

-後に「西郷暗殺の刺客を送った男」と呼ばれる川路ですが、どんな人物だと捉えていますか。

 正義感の強さに加えて、自分の信念をしっかり持っている人です。薩摩隼人らしく無口な人ですが、心の中には熱いものを秘めていて、それが「チェスト!」という掛け声になって出てきたりもする。その反面、会議の場などでは西郷先生を持ち上げるばかりでなく、相手の意見もきちんと聞き、納得すれば受け入れる冷静さも持っています。

-その川路をこれからどんなふうに演じていこうと考えていますか。

 一見怖そうに見えますが、実はとても優しくて、人に対して怒ったことがないそうです。その上、かまぼこが大好きで、あまりに大量に買っていくので、お店の人から「あいつは料理屋か」と言われたという逸話も残っているとか(笑)。そんなところも踏まえて、熱さと冷静さのメリハリをつけながら、僕なりの川路を演じていきたいです。

(取材・文/井上健一)

川路利良役の泉澤祐希

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