【インタビュー】「悪魔が来りて笛を吹く」吉岡秀隆「全部捧げました」 宿命のような金田一耕助役に感慨無量

2018年7月23日 / 12:00

 高倉健、石坂浩二、古谷一行、渥美清、西田敏行、役所広司、稲垣吾郎…。これまで数々の名優たちが演じてきた名探偵・金田一耕助。その大役を、スーパープレミアム「悪魔が来りて笛を吹く」(BSプレミアム 7月28日午後9時~10時59分放送)で担うことになった吉岡秀隆。これまでとは一味違う金田一役に込めた思いを、吉岡と吉田照幸監督に聞いた。

金田一耕助を演じる吉岡秀隆

-横溝正史原作の「金田一耕助」シリーズの一つで、金田一が東京の元華族の屋敷で次々に起こる連続殺人事件の謎を解明する本作は、過去6回にわたって映像化されていますが、オファーを受けたときの率直な感想は?

吉岡 尊敬する渥美清さんが金田一を演じた映画『八つ墓村』(77)が僕のデビュー作で、胸のどこかにトゲのように刺さって、何となく意識していたキャラクターだったので、「ついに金田一きたっ!」という思いがありました。渥美さんが金田一を演じたときの年齢(映画公開時は49歳)を僕が超えてしまうと、この役はもう諦めなきゃいけないという気持ちもあったので、この年(47歳)で演じられてよかったです。

-同じ役を演じることで、尊敬する渥美さんに近づけたという思いがあるのでしょうか。

吉岡 全然!近づこうなんてこれっぽっちも思っていないです(笑)。同じ役でいうと、(79年公開の映画『悪魔が来りて笛を吹く』の)西田(敏行)さんがそうですが、尊敬する西田さんも僕と同じところで悩まれていたのかな…と考えると、すごくいい勉強になりました。そういう意味では、懐の深い、一生懸命であれば誰でも受け入れてくれる役だと感じました。

-どういうところで悩みましたか。

吉岡 金田一が謎解きを頼まれて屋敷に入ることで、新しく生まれる悲劇があるので、金田一さえいなければ…というところですよね。もちろん、金田一がいなければ物語にならないから“そもそも論”だけど、そういうところで西田さんも金田一として悩まれたのかなと思いました。

-吉岡さんとしては役作りでの苦労はありませんでしたか。

吉岡 特にはないです。金田一だからといって、髪が長くて、汚くて…というよりは、野次馬の中の一人でいられるというか、景色の一部になるような人物像が僕のイメージでした。監督も「コスプレみたいにはなりたくない」と言っていたので、金田一のふりをするより、人間性を持って事件を解いていくところに重点を置きました。

-確かに、金田一といえばボサボサ頭と小汚い和装が特徴的ですが、今回は小ぎれいで、他作品とはビジュアルから違いますね。ご自身が演じることで、どのような金田一になったと考えますか。

吉岡 優しいですね。というか、頼りない(笑)。でも、命を救いたいとか、事件に関わって解明していくうちに、これ以上は誰にも死んでほしくないという気持ちが強く出たと思います。

-吉田監督から見た印象は?

吉田監督 金田一シリーズの魅力は謎解きだけれど、今回は人間の業、悲しさや優しさという感情的なものが強調されています。それは吉岡さんが主演ということで、血が通った金田一を作りたいと思い、謎解きから人間ドラマとしての要素が強い脚本に変更して仕上げました。もともと「悪魔は~」は複雑な人間関係の模様が描かれているので、吉岡さん演じる金田一は作品的にもぴったりはまったと思います。

 
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