「自由にやっても母ちゃんは大丈夫よ!」母として永野芽郁の“受け皿”に 松雪泰子(楡野晴)【「半分、青い。」インタビュー】

2018年4月3日 / 15:17

 永野芽郁演じるヒロイン楡野鈴愛の七転び八起きの人生を描いた本作で、鈴愛の母・晴役を演じる松雪泰子。意外にも“朝ドラ”出演が初めてという松雪が、本物の家族感漂う現場での様子や、晴に、同世代の自身の母を重ねることで湧き起こる特別な思いなど、本作を通して得られた貴重な体験を語ってくれた。

楡野晴役の松雪泰子

-朝ドラ初出演というのは意外ですが、もともと興味はあったのでしょうか。

 朝ドラは長いスパンで一人の人物を演じることができるので、40代に入ってから、じっくりと丁寧に母親役に取り組みたいと考え、ご縁があればやりたいなと思っていました。

-実際に出演してみての感想は?

 撮影の合間も誰もセットから出ず、みんなでお茶の間で話しているので、家族みたいで楽しいです。よく「朝ドラの共演者とは本当の家族のようになる」とお聞きしていましたが、まさにそんな感じです。実生活では、私も子育てをしているので、お弁当を作って、(学校に)送り出してからスタジオに来ていますが、家でもここでもずっとお母さんをやっている感じがして、二つの家族を持った気分です。なかなかない経験ですよね(笑)。

-どのような楡野家を作っていきたいですか。

 鈴愛は人をハッピーにする豊かな発想力を持っている子どもだから、この家だからああいう自由でポジティブな女の子に成長したんだな…と、鈴愛のルーツを感じてもらえるような家族にしていきたいです。

-夫・宇太郎役の滝藤賢一さんは「松雪さんなしでは宇太郎役は成立しない」と、松雪さんの晴として、役者としての姿勢に感服していましたよ。

 私こそ、滝藤さんがいらっしゃらないと晴さんはできないと思っています。どんな球を投げても素晴らしい角度で返してくださるし、包容力もありますし、私は滝藤さんに甘えていると思います。

-宇太郎との印象的なシーンを教えてください。

 晴さんはお人好しで、すぐに泣いちゃう人ですが、悲しんでいるときに宇太郎さんがそばで笑顔でいてくれるシーンが印象的です。本当にすてきな旦那さんで、悲しい場面では宇太郎さんの笑顔が救いになるし、見ている方も癒やされると思うので、見逃さないでほしいです。

-永野さんは事務所の後輩でもありますが、共演してどのような印象を持たれましたか。

 彼女は芯が強く、目の奥に意志の強さを感じました。

-座長ぶりはいかがですか。

 今回は、一人の人物の人生を胎児から描いていて、長いストロークの中、芽郁ちゃんもヒロインと同じように喜び、悲しみ、苦しみながら進んでいくと思うので、現場では近くにいて支えてあげたいと思います。実際、作品に向き合い、懸命に奮闘しながら、一歩一歩歩みを進めているので、心から応援しています。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

板垣李光人「最初から、戦争を考えて見るのではなく、実際に見て感じたことを広めていっていただければ、それが一番うれしいです」『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』【インタビュー】

映画2025年12月5日

 戦争がもたらす狂気を圧倒的なリアリティーで描き、第46回日本漫画家協会優秀賞を受賞した武田一義の戦争漫画をアニメーション映画化した『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』が12月5日から全国公開された。太平洋戦争末期、激戦が繰り広げられたペリリ … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(8)百年ぶりの復活へ 四代目が掲げた三つの大願

舞台・ミュージカル2025年12月4日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。    2016年に四代目・玉田玉秀 … 続きを読む

多部未華子「学びの多い現場でした」DV被害者役に挑んだヒューマンミステリー「連続ドラマW シャドウワーク」【インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

 WOWOWで毎週(日)午後10時より放送・配信中の「連続ドラマW シャドウワーク」は、佐野広実の同名小説を原作にしたヒューマンミステリー。  主婦の紀子は、長年にわたる夫の暴力によって自己喪失し、すべて自分が悪いと考えるようになっていた。 … 続きを読む

森下佳子「写楽複数人説は、最初から決めていました」脚本家が明かす制作秘話【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、まもなくクライマックスを迎える。これまで、いくどとなく視聴者を驚かせてきたが、第4 … 続きを読む

富田望生「とにかく第一に愛を忘れないこと」 村上春樹の人気小説が世界初の舞台化【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年11月30日

 今期も三谷幸喜の「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」に出演するなどドラマや映画で注目を集め、舞台やさまざまなジャンルでも活躍する富田望生。その富田が、2026年1月10日から上演する舞台「世界の終りとハードボイルド・ワンダ … 続きを読む

Willfriends

page top