【インタビュー】『ミッドナイト・バス』原田泰造 「演じてもいいんだ…」芸人故のかせを捨ててつかんだ役者魂

2018年1月26日 / 18:33

 そんな原田の役者としての原点は、ネプチューン結成前に、堀内健と組んでいたお笑いコンビ・フローレンス時代に出演した、ドラマ「ゆらゆらばし」(93)。これは、日本テレビ系バラエティー番組「ウンナン世界征服宣言」で、ウッチャンナンチャンの内村光良が初監督を務めたドラマで、「内村さんの初監督作品として名前が挙がらない、幻のドラマだけど、僕は内村さんっ子だから、このドラマに健と出られたことは自慢なんだよね」と目を輝かせた。

 その後、もともと「テレビに出たい」という思いから芸能界入りした原田は、次々と届くオファーを素直に喜び、さまざまな作品に出演するが、畑違いのため、「助監督に『じゃあ、ここで何か面白いことやって』と適当に言われたり、『アドリブで』と言われたからやったら、後で『面白くなかったね』と言われたりしたこともあったかな…」と思いを巡らせた。

 それと同時に、当初は「恥ずかしさ」が“かせ”になっており、「コントでは、『最後に笑いが待っている』と思えば演技も恥ずかしくなかったけど、ドラマは笑いがないのよ…」と芸人故の悩みがあったことも打ち明けた。しかし、初主演したフジテレビ系ドラマ「編集王」(00)の撮影あたりから恥ずかしさが消え、快感が生まれて楽しくなり、「演じてもいいんだ」という自信につながったことも告白した。

 さらに、大河ドラマ(08年『篤姫』/10年『龍馬伝』/15年『花燃ゆ』)、朝の連続テレビ小説「ごちそうさん」(13)などへの出演がきっかけで認知度が一気に上がり、日本全国どこに行っても「見ているよ」「頑張って」と声を掛けてもらえたことがうれしく、より一層の意欲が湧き起こったのだそうだ。

 役に取り組む真摯(しんし)な姿勢の裏に、少しのミーハー心と、「みんなで作っている感じが部活っぽくて好き」という少年のような心を持って役者業を満喫している原田。「オファーはいつでも待っています!」と切望する原田は、次はどんな役を演じてくれるのか、私たちの期待も高まるばかりだ。
(取材・文・写真/錦怜那)

『ミッドナイト・バス』
2018年1月27日(土)から有楽町スバル座ほか全国ロードショー。

(C)2017「ミッドナイト・バス」ストラーダフィルムズ/新潟日報社

 

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

丘みどり、ジャッキー・ウー監督「もっとうまく歌えと言われたことは何度もありますが、もっと素人っぽく素朴に歌ってほしいというのは初めてでした」『演歌の坂道』【インタビュー】

映画2026年10月29日

-「いい日旅立ち」を何回も歌う場面がありましたが、いかがでしたか。 丘 自分の歌手生活で、「もっとうまく歌え」と言われたことは何度もありますが、「もっと素人っぽく素朴に歌ってほしい」というのは初めてでした(笑)。そこの引き算が難しかったです … 続きを読む

「それぞれの年代で、あの時これをやっていたなという見方ができるのも面白いです」渡辺いっけい『月影のゴールデン街』【インタビュー】

映画2026年10月29日

-ほぼ小さな店内で展開していく、どちらかというと演劇的な世界でしたね。  本当に狭い空間の中に皆さんがいる感じでしたが、共演者の中には舞台畑の人もいて、共通言語が持てる人たちが多かったので、それは楽でした。自分が好きな役者さんもいたので、そ … 続きを読む

UTA「ぜひ映画館でこの恐怖を肌で感じてほしいです」『クレイフェイス』【インタビュー】

映画2026年10月28日

-マットに共感する部分はありましたか。  いろいろな努力が報われて、やっと俳優としての成功にたどり着いた。それが、突然失われる。この業界ならではの残酷さが結構リアルに描かれていると思いました。だから、今の時代において、とても重要性のある要素 … 続きを読む

【映画コラム】世界が揺らぐとき、人間は何をするのか…『DIGGER/ディガー』『ディスクロージャー・デイ』

映画2026年10月20日

『ディスクロージャー・デイ』(10月1日公開)  サイバーセキュリティーの専門家ダニエル(ジョシュ・オコナー)は、謎の組織ワーデックスから機密情報を盗み出す。一方、ローカル局で気象予報士を務めるマーガレット(エミリー・ブラント)は、突如とし … 続きを読む

堂本光一演出「百鬼夜鏡」、「期待を超える作品を作っていけたら」川﨑皇輝×内村颯太×元木湧×北川拓実×安嶋秀生×松尾龍【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年10月20日

-本作の注目してもらいたいところは? 松尾 たくさんのキャラクターが登場しますが、全員に感情移入できる作品なのではないかなと思います。光一くんは、「陽」だけのものは作らないと思うので、「陰」があったり、考えさせられる物語になると思います。お … 続きを読む

page top