【インタビュー】『ビジランテ』大森南朋「こういう映画はずっとあり続けてほしい」鈴木浩介「篠田麻里子さんからは母性の強さを感じました」桐谷健太「監督の中の“毒”みたいなものが映画になった」

2017年12月12日 / 15:55

-皆さんの熱演に加えて、二郎の妻・美希を演じた篠田麻里子さんが、女性の強さやしたたかさを感じさせて強く印象に残りました。共演した感想はいかがでしょうか。

鈴木 僕は共演が二度目ぐらいなんですけど、今回改めて気付いたのは“母性”ですね。女性のしたたかさのベースにある母性みたいなものを、篠田さんからすごく感じました。手のひらの上で転がされている二郎としては、その器の大きさの中で生きていればいいかなという、ある種の諦めや楽な体勢に甘えている部分があるんだろうなと。そういった感じが出せたのは、篠田さんが持っている母性の強さがあればこそです。

-お二人の関係はどんなふうに作っていったのでしょうか。

鈴木 撮影に入る前に唯一、篠田さんとだけリハーサルをやらせていただいたんです。その時、監督ともコミュニケーションを取りながら、どういう感じにするかというところを徐々に作っていきました。手のひらで転がされていたり、包まれていたり、突き放されたり…というあの感じは、リハーサルで構築できたような気がします。

大森 僕は直接向き合ってお芝居することはなかったですが、映画を見たらすごく存在感があったので、AKB48のイメージは越えてきたなという風格を感じました。

桐谷 監督も篠田さんのところはこだわっていました。「ここはこうで、ここはこうで…」と細かく演出していたことを覚えています。

-現在の日本映画は、暴力的な描写を避けた口当たりのいい映画が増えています。そんな状況の中で、こうしたバイオレンス満載の映画に出演することについて、どんなことを感じていますか。

大森 僕もこういう作品は好きなので、入江監督がやりたいことをやるとこういう映画になるんだと思うと、そういう人はやっぱりいてほしいです。なかなか難しい世の中ですけど、こういう映画はずっとあり続けてほしいです。

鈴木 どんなジャンルでも、相手の目を見てコミュニケーションを取っていくというお芝居は一緒です。その辺は変わりません。この映画で僕はそれほどバイオレンスには関わっていませんけど、2人が殴り合うシーンを近くで見たりすると、やっぱり緊張感が出てきますね。

桐谷 監督の中の“毒”みたいなものが映画になった作品だと思うので、エネルギーにあふれています。この映画を見終わって、攻めているなと思ったし、カッコいいなと思ったし。僕らは役者なので、キラキラした青春映画に出ることもあれば、こういうのにも出るし、いろんなすてきな作品に出たいですから。こういう映画も大好きなので、無くならないでほしいです。

(取材・文/井上健一)

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