エンターテインメント・ウェブマガジン
NHKの大河ドラマ「真田丸」で真田幸村と改名した信繁(堺雅人)と共に大坂の陣に参戦した武将、明石全登を演じる小林顕作。キリシタンとしての思いを胸に奮戦した全登について語る。
知り合いのプロデューサーから連絡をもらい、絶対うそだと思っていたら、「いい加減、一度あいさつに来い」と言われまして、行ってみたら大河ドラマのプロデューサーがいらっしゃったんです(笑)。実は、私がEテレの「みいつけた!」でやっているオフロスキーというキャラクターのうた「じだいげきだよオフロスキー」を、そのプロデューサーと三谷幸喜さんがお子さんと一緒に見ていて、「あっ」と思ったそうなんです。いろんな偶然が重なりまして、もう宝くじに当たるような(確率の)話というのはこのことだなと。
ある日、新幹線に乗っていたら三谷さんから電話があり、どうやら撮影済の映像を見たらしくて、「駄目、あんなの。硬い、硬い」って言われました。キャラクター設定を聞いてみたら、「映画『魔界転生』のジュリー(沢田研二)」だと言うんです。「もっと妖艶に。この後、仕事がなくなると思うぐらいやってください」って。だからこの後、(全登は)徐々にジュリーになっていっています(笑)。
(魔界の力を借りて死の世界からよみがえった天草四郎時貞役の)沢田研二さんが「エロイムエッサイム」という呪文を唱えながら、首が取れて「ははははは」って笑うやつですよ(笑)。呪文を唱えるところなんか色っぽいんです。三谷さんから話を聞いた後は、讃美歌や祈りの文言で声を張り、幸村を紹介する時も大声で言ったら、(後藤又兵衛役の)哀川翔さんから「うるせえよ」って言われましたけど(笑)。
嫌がっていたのに親戚に勧められてキリシタンになったらしいんですが、その後、身についた、責任感がすごくある純粋な人だというのは守りたいと思っています。
所属しているダンスカンパニーのコンドルズでいろんな国を回った時、教会に行ったら楽しかったんです。宗教の持つ静けさはこの感じだなというのが身についています。日本の教会では研究していませんが、そんな経験が役に立っています。
キリスト教を守るためにはこの人しかいないという気持ちが強かったのかなと。
ものすごくフレンドリーで、気を遣ってくれます。お互いに小劇場出身なので、共通の知り合いが多くて、話が速いんですよ。見ていた景色が似ているので話がしやすいです。
ええ。僕はよく「つかみどころのない人ですね」って言われますし、肩書も俳優、演出家、ダンサーで振り付けやミュージシャンもやっています。オフロスキーも謎に包まれたキャラクター、全登さんもそういう人なのかもしれない。見ている人が勝手に考えるということなのかもしれません。歴史に詳しい友達に「ぴったりですね」って言われていますしね。
スタッフワークかな。とにかくいい絵が撮りたくてしょうがない人たちの集まりなんです。「時間ねえぞっ」とか「今日終わんねえぞ、これ」とか、とにかくかっこいい(笑)。ふとした時間に、いま何をやっているんだろうと見てみると、柿が揺れるところを撮っていたりする。「もういくらでも待ちます」って気になりますよ。そんなぜいたくな気持ちにさせてくれる場所です。
舞台・ミュージカル2025年7月18日
2024年に亡くなったアングラ演劇の旗手・唐十郎の初期作品『アリババ』『愛の乞食』が、全編関西弁で、8月31日から9月21日にかけて世田谷パブリックシアターで二作連続上演される。現実と幻想、現在と過去が溶け合うふたつの物語は、叙情的に紡が … 続きを読む
映画2025年7月18日
『スーパーマン』(7月11日公開) 1938年に発行されたコミックに始まり、何度も映画化されてきたアメコミヒーローの原点をジェームズ・ガン監督が新たに映画化。 いきなり、戦いに敗れ、傷だらけになったスーパーマン(デビッド・コレンスウェッ … 続きを読む
イベント2025年7月14日
俳優デビュー25周年を迎えた上戸彩の写真集『Midday Reverie(ミッドデイ・リヴァリー)』(宝島社)が、7月10日に発売された。発売記念イベントが、7月12日(土)に大阪で、そして7月13日(日)に東京・紀伊国屋書店 新宿本店で … 続きを読む
映画2025年7月11日
シリアルキラーの恐怖に包まれた街を舞台に、とある男女の出会いが予測不能な展開へと突き進んでいく様子を、時系列を巧みに交錯させた全6章の構成で描いたスリラー映画『ストレンジ・ダーリン』が7月11日から全国公開される。米映画批評サイトのロッテ … 続きを読む
映画2025年7月10日
2024年の元旦に発生した地震で甚大な被害を受け、さらに8カ月後の豪雨によって2度目の災害に見舞われた能登で、ボランティア活動に参加した宮本亞門監督が、復興支援を目的に製作したショートフィルム北陸能登復興支援映画『生きがい IKIGAI』 … 続きを読む