【花燃ゆインタビュー】井上真央「3人の関係にはすごく悩みました」 楫取と迎える“幸せのクライマックス”に葛藤も

2015年11月10日 / 14:58

「花燃ゆ」の主人公、美和を演じた井上真央

「花燃ゆ」の主人公、美和を演じた井上真央

 

―12月放送の最終回では、そうして紆余(うよ)曲折を経て夫婦になった二人の初仕事として舞踏会の場面が出てきます。演じてみていかがでしたか。

  踊っちゃいました(笑)。ドレスは打ち掛けよりも重くて、歩くだけでも精いっぱい。そして何より、鹿鳴館のセットがものすごかった。そんな空間で、あのドレスを着て髪形も洋式になり、周りの人もフロックコートを着ている…確実に時代が変わったんだなと感じました。あとは、美和が浮かれた感じにはしたくないなと思っていたので、せりふについて監督へかなりの注文をしました(笑)。

―まだ楫取に対して素直になれないところがあったということですか。

  そうですね。姉も亡くなった後ですし、楫取と結婚したとはいえ、そういうのを忘れて楽しんでいるように見えるのは避けたかった。楫取に「きれいだ」と言われるシーンがあるのですが、わざと変な顔をして「きれいだ」と言わせない方法を考えてみたり(笑)。でも実際に演じてみると意外に感動してしまった自分が不思議でした。

―感動したとは?

  照れるというよりも、これまでどん底の悲しみを共有してきた二人が、幸せになっていいんだな…と思える瞬間という感じがして、楫取の言葉に泣きそうになってしまったんです。監督は「それみろ」みたいな顔をしていましたが(笑)。

―兄の松陰から「大事なのは自分の命をどう使うかだ」と説かれるシーンがありましたが、撮影を終えて井上さん自身は命を使い切りましたか。

 もう使い切りました(笑)。「大河をやると老ける」と言われているようですが、本当に人一人の人生を生きるというのは大変なことでした。この1年で、いろんな人と出会って、いろんな人の死を経験して…。例えそれが擬似であっても、やはりすごい経験だったと実感しています。

―クランクアップ会見では涙も見られました。

 あの時「真央さんはみんなの心に咲く花でした」という言葉を垂れ幕のメッセージとして頂いたのですが、「この言葉で一生生きていけるかも」と思ったぐらい最大の褒め言葉で、本当にうれしかったです

―あらためて井上さんにとっての「花燃ゆ」とはどういう存在ですか。

  これだけ成長させてもらった作品は他にありません。いろんな経験をさせていただき、私自身とても強くなりました。あとは、お芝居に対する価値観、撮影現場の人間関係を築いていく上での価値観なども大きく変えてもらった気がします。歴代の(大河に主演した)人も、きっとそうだったのではないでしょうか。

―今後に向けて女優としての展望は変わりましたか。

  「この作品が最後になってもいい」というぐらいの思いでやっていました。でも、終わってしまった今、スタッフや共演者の方に「この花燃ゆに携われたことを誇りに思ってもらいたい」、そんな気持ちが強くなってきたんです。そのためにも、ここで得たものを今後生かしていけるような仕事をしていかなければと思っています。

―最後になりますが、久坂と楫取は何が違ったのでしょうか。

  なんだろう…。やっぱり、久坂は“自分がやり遂げたかったこと”を見詰めていた人で、美和はそんな久坂の姿を見ていた。でも楫取さんは美和と同じ方向を向いて一緒に歩いてくれる…そういう感じです。久坂はやっぱり自分勝手でしたから(笑)。

―井上さん自身はどちらの男性がタイプですか。

  困ったな。どっちなんだろう(笑)。でもやっぱり自分が幸せになれるのは楫取さんかなと思います。久坂みたいにワーッと理想に向かっている男性を応援したくなる自分もいるのですが、気付いたら私いい年なので(笑)。もしどちらか(人生の伴侶を)選ぶとしたら、楫取さんタイプの方が幸せになれそうですね(笑)。

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

香川照之「僕の中では6人全員にモデルがいました」「連続ドラマW 災」【インタビュー】

ドラマ2025年4月4日

-なるほど。  でも、同一性というのは非常に厄介で、これは本当に同じ人なのかという疑問を持つわけです。本当は同一人物じゃないけど、それをメタファーとして見せているだけなのかもしれないし、もっと高尚に考えれば、その存在自体が本当にいるのかどう … 続きを読む

【週末映画コラム】壮大な“時間旅行”を定点観測で描く『HERE 時を越えて』/チームワークを旨とした戦争冒険映画『アンジェントルメン』

映画2025年4月4日

『アンジェントルメン』(4月4日公開)  第2次世界大戦下、イギリスはナチスの猛攻により窮地に追い込まれていた。特殊作戦執行部に呼び出されたガス少佐(ヘンリー・カビル)は、ガビンズ“M”少将とその部下のイアン・フレミングから、「英国軍にもナ … 続きを読む

草笛光子「老女がはちゃめちゃな、摩訶不思議な映画ですから覚悟してご覧ください(笑)」『アンジーのBARで逢いましょう』【インタビュー】

映画2025年4月3日

-松本動監督の演出について、また寺尾聰さんら共演者の印象をお願いします。  松本監督とは初めてでしたが、私の問い掛けにも親切に細かく答えてくれました。とにかく自由にやらせてもらいました。寺尾聰さんは、昭和49年のドラマ「天下のおやじ」で寺尾 … 続きを読む

門脇麦、「芝居に対してすごく熱い」田中圭と夫婦役で5度目の共演 舞台「陽気な幽霊」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年4月2日

-ところで、門脇さんは映像作品でもご活躍されていますが、舞台に立たれることに対してはどのような思いがありますか。  気持ちの面では変わらないですが、舞台はカメラが寄ってくれるわけではないので、声や体の所作で伝えなければいけないと思います。映 … 続きを読む

今田美桜「『アンパンマン』のように、幅広い世代に愛される作品に」連続テレビ小説「あんぱん」いよいよスタート!【インタビュー】

ドラマ2025年4月1日

-高知県の「やなせたかし記念館 アンパンマンミュージアム」も訪問されたそうですね、  「アンパンマンミュージアム」には二度伺いました。どちらの日も親子連れでいっぱいで、改めて『アンパンマン』という作品が幅広い世代に愛されていることを知り、「 … 続きを読む

Willfriends

page top