【花燃ゆインタビュー】三田佳子「群馬の女性らしく、とても大きな声を出しています」 群馬県令になった楫取素彦や美和が出会う上州女の阿久沢せい役

2015年10月10日 / 05:52

 NHKの大河ドラマ「花燃ゆ」で、明治期に群馬県令(知事)となった楫取(かとり)素彦(大沢たかお)と共に群馬に入った美和(井上真央)らを、上州女らしい威勢の良さで支える阿久沢せいを演じている三田佳子。夫が営む飛脚業を手伝いながら、自ら製糸工場も運営するバイタリティーあふれる女性だ。大ベテランの三田が、初めての土地で苦悩する美和の良き理解者になっていく、せいについて語る。

 

阿久沢せい役の三田佳子

阿久沢せい役の三田佳子

-阿久沢せいは実在しない人物ですが、どんなキャラクターなのでしょうか。

 せいは群馬そのものを代表するキャラクターです。上州は「かかあ天下とからっ風」と言いますが、せいは権蔵さんという夫(江守徹)のあくの強さも何もかも懐に入れて、自分のやってほしいこと、やりたいことを、権蔵さんを通してちゃんと思うようにやっていく、そんな人です。それと、群馬の女性は声が大きいと聞き、とても大きな声を出しています。笑うのもオホホじゃなくてアハハハ。群馬の人が見ても気恥ずかしいぐらい群馬の人だと思ってもらえるようになれば、ぴったりだなと思います。

-せいと権蔵はどんな夫婦になりそうですか。

 せいとは逆に江守さんはあまり大きな声を出さない感じで権蔵を作っていらっしゃるんですが、この夫婦がとても似合っていまして、江守さんもすごく楽しそうに面白がっていらっしゃいます。この夫婦は評判になるんじゃないかしら。

-美和役の井上真央さんとの共演はいかがですか。

  美和は最初のころ、知らない土地に来ていじめられるかもしれない、どんなふうに扱われるか分からないと用心しています。でもせいと本音でやり合いながら、心を通わせていく。そのシーンには私が自分の孫に感じた感情を生かしました。美和がとってもいじらしい告白をしてせいが抱きしめるシーンなんですが、その時、撮影に入る前にしばらく会えないからと孫をぎゅっと抱きしめた時の感情を、真央ちゃん演じる美和に対してぶつけてみたんです。そうしたら、いいシーンになりました。とにかく、群馬編は私の大声と情の強さとせっかちさとで、明るくしていけたらと思っています。ドラマに活力を与えたいです。

-大河の主役として奮闘中の真央さんにメッセージはありますか。

 恥ずかしがらずに、役を作っていくことに夢中になったら、絶対に超えていけるものがあると思います。こういう大きな流れを引っ張っていく役柄を演じるには、恥も外聞もなく、役へ向かっていく気持ちがないといけません。私も先輩にいろいろと教えてもらってきました。まだ20代で大河の主役を張った真央ちゃんに、少しでも切迫感とか苦しさとか乗り越える力を教えてあげたいなと思っています。

-視聴者の方に見ていただきたい点は?

  さきほど話した美和とせいが心を通わせるシーンはぜひ見ていただきたいですね。それと、今後の「花燃ゆ」では群馬の製糸業について描かれていきますが、世界遺産に登録され、連日たくさんの人が訪れている富岡市の旧富岡製糸場とどんな関わりがあるのかにも興味を持っていただけたらうれしいです。


特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

オダギリジョー「麻生さんの魅力を最大限引き出そうと」麻生久美子「監督のオダギリさんは『キャラ変?』と思うほど(笑)」『THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE』【インタビュー】

映画2025年10月17日

 伝説の警察犬を父に持つオリバーとそのハンドラーを務める鑑識課警察犬係の青葉一平(池松壮亮)のコンビ。だが、なぜか一平だけにはオリバーがだらしない着ぐるみのおじさん(オダギリジョー)に見えており…。  この奇想天外な設定と豪華キャストが繰り … 続きを読む

【映画コラム】初恋の切なさを描いた『秒速5センチメートル』と『ストロベリームーン 余命半年の恋』

映画2025年10月17日

『秒速5センチメートル』(10月10日公開)  1991年、春。東京の小学校で出会った遠野貴樹(上田悠斗)と転校生の篠原明里(白山乃愛)は、互いの孤独を癒やすかのように心を通わせていくが、卒業と同時に明里は栃木に引っ越してしまう。  中学1 … 続きを読む

大谷亮平「お芝居の原点に触れた気がした」北斎の娘の生きざまを描く映画の現場で過ごした貴重な時間『おーい、応為』【インタビュー】

映画2025年10月16日

 世界的に有名な天才浮世絵師・葛飾北斎。その北斎と長年生活を共にし、自らも絵師“葛飾応為”として名をはせた娘・お栄の生きざまを描いた『おーい、応為』が10月17日から全国公開となる。劇中、北斎(永瀬正敏)の弟子の絵師“魚屋北渓”として知られ … 続きを読む

黒崎煌代 遠藤憲一「新しいエネルギーが花開く寸前の作品だと思います」『見はらし世代』【インタビュー】

映画2025年10月15日

 再開発が進む東京・渋谷を舞台に、母の死と残された父と息子の関係性を描いた『見はらし世代』が10月10日から全国公開された。団塚唯我のオリジナル脚本による長編デビュー作となる本作で、主人公の蓮を演じた黒崎煌代と父の初を演じた遠藤憲一に話を聞 … 続きを読む

草なぎ剛「今、僕が、皆さんにお薦めしたい、こういうドラマを見ていただきたいと思うドラマです」「終幕のロンド -もう二度と、会えないあなたに-」

ドラマ2025年10月14日

 草なぎ剛主演の月10・新ドラマ「終幕のロンド -もう二度と、会えないあなたに-」(カンテレ・フジテレビ系/毎週月曜午後10時/初回15分拡大)が13日から放送スタートとなった。本作は、妻を亡くし、幼い息子を男手一つで育てるシングルファーザ … 続きを読む

Willfriends

page top