【花燃ゆインタビュー】石原良純「ミノムシみたいな格好で出てきます」 群馬県で農業技術の改良を進めた農業指導者、船津伝次平役

2015年11月7日 / 05:03

 NHKの大河ドラマ「花燃ゆ」で、伝統的な日本の農業技術に西洋農法を取り入れ、群馬県赤城山などで農業技術を進歩させた農業指導者、船津伝次平を演じている石原良純。石原が、群馬県令(知事)だった楫取(かとり)素彦(大沢たかお)から中央での活躍を後押しされるなどした船津の俊才ぶりを語る。

 

船津伝次平役の石原良純

船津伝次平役の石原良純

-船津伝次平をどのように演じようと思いましたか。

 最初は全く知らなかったので、群馬では「上毛かるた」にあるぐらいのものすごく有名な方なんだというところから始まって、いろいろ調べました。楫取と出会わなくても世に出たであろう優秀な人、土と厳しい自然の中で生きている群馬の人というイメージで作り上げていきました。

-どんなキャラクターですか。

 どんどん世の中に出て行くわけですから、芯が強くて、自分のやっていることに対する誇りがある方ですね。畑での様子はロケではなくてセットで撮ったのです。からっ風が吹く北関東の雰囲気を、僕の役作りだけではなく、そういうビジュアル面からも作っていただいています。絵作りがうまくできているのじゃないかなと思っています。船津は穴から出てくるのですけれど、その穴の中に農業研究室があったりします。船津の畑と穴蔵にはいろいろな秘密があるという部分は見ていて面白いと思います。変わった人に見えるでしょうが、楫取や美和(井上真央)たちの群馬の中での物語を彩るアクセントになればいいかなと思います。

-難しかったのはどういうところですか。

 1年間みんながすでに演じているところに入るのが大変でした。でも船津という人物をすごく粒立ててもらっているので、役としてはインパクトがあります。時代劇も久しぶりでしたし、すごく楽しかったです。

-終盤からの参加で撮影は短かったですね。

 うちの奥さんは大沢さんのことが大好きなので、もっと長ければ撮影を見に来ていたかもしれません(笑)。私が演じる船津はミノムシみたいな格好で出てくるし、県令を演じる大沢さんの方が(圧倒的に)かっこいいので、ますます私の評価が下がるところでした(笑)。良かったです、すぐ終わって。

-ご出身の湘南と北関東との違いはどういうところですか。

 風が違います。湘南の人は南風で生きているけれど、北関東の人は北風で生きている。厳しいからなんとかしなくちゃと思って、船津のような人が出てくるのだと思いますね。

-良純さんは気象予報士ですが、船津のような自然とともにある農業者とは近いのでは?

 近いでしょうね。自然には絶対勝てないし、なるべく仲良くしなくちゃいけないけれど、戦わざるを得ない時もあるということが分かっているところとか、僕にもよく分かります。

-来年以降は群馬に行くと熱狂的に歓迎されそうですね。

 大河ドラマではコアな英雄だと言われるようになることも多いので、多分そうでしょうね(笑)。

-群馬の方にメッセージは?

 船津のことを知らなくて申し訳ありません。でもイメージを損なわないように一生懸命に頑張ったつもりですので、お許しください。


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