舞台「ぼくに炎の戦車を」囲み取材詳報

2012年11月3日 / 23:09

――広末さんはいかがですか?

広末 私は、国とか国境とか国籍とかそういうことじゃなくて、同じ時代に同じ土地で生きた人たちの、もちろん時代に翻弄されてとかいろんな歴史があると思うんだけど、そこで生まれた愛情、友情、命の尊さ…そういうものを感じ取っていただければ、それは世界共通だなっていうことをこの作品を通してあらためて感じています。

――香川さんも韓国語のセリフが多いんですよね?

香川 先ほど、草なぎさんがベラベラベラベラしゃべってたけど、僕は草なぎさんじゃないのにですね、自分のセリフの半分以上を韓国語でしゃべらなきゃいけない。どんなむちゃブリだって話ですけどね。

草なぎ 僕より多いんですよ。

香川 もう~いや、そんなことはないんですけど、ホントに大変です。韓国語をやはり、お芝居で、生で、人の前でしゃべるっていうのはとても難しいですし、厳しい壁だなと思いましたが、本当に先ほども言いましたけど韓国人の俳優の方をはじめ、通訳の方々、いろいろ教えていただいて、なんとかやっていけるかなと。幕が開けば、なんとかしなければならないし。

草なぎ 頑張るしかないですよね。

――発音も難しいですよね?

香川 発音は聞かないでくれって話ですよ(笑)。字幕を見てください!

草なぎ 完璧です、香川さん。

香川 とんでもない、とんでもない。

草なぎ すごいですよ、香川さん。広末さんも。家族の物語があるんですけど、ホントに舞台上で、ケンカのシーン…言っちゃっていいんですかね? 親子ゲンカするところがあるんですけど、ホントにすごいシーンで。見てて、僕も毎回毎回感動して、それでなんか僕も「あ、頑張ろう」って思える。香川さんを見てると!

――支え合っている感じですね?

草なぎ そうですね。毎朝稽古場に行くと、汗だくの香川さんが稽古場にいらっしゃって、朝の8時とか9時とかで僕が入っていくと、もうすごい汗だくになってるんですよ。僕はいつも「眠いな~」と思いながら稽古場入って行くんですけど、その時点で汗ダラダラなんで。

広末 血と汗と涙でグッチャグッチャで。

草なぎ すごいですよ、ホントに。

香川 全部で15場あるんですけど、13場に僕のそのシーンがあって、14場はチャ・スンウォン氏の大変なシーンがあって、15場は最後草なぎさんが膨大な長ゼリフで、バスっと締めるという。この三つの流れが一つのたすきなので、もうホントに僕はまず、どうバトンを渡していくかっていうのを、草なぎさんまでバトンを渡しきって太い幹にしていくっていうのが、広末さんの力も添えていただきながら、僕たち一丸となって作っている終盤なので。


特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

『物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家の物語」』(6)オノマトペに浸かる

2025年10月28日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 ▼それは漫画本だった  玉秀斎が小 … 続きを読む

草なぎ剛「やっぱりすごい…。心からリスペクトしています」 風吹ジュン「学ぶことも多く、新しい意識が生まれるドラマ」「終幕のロンド」【対談インタビュー】

ドラマ2025年10月27日

-お二人は、娘の真琴(中村ゆり)に余命を伝えないと決めたこはるの生き方に共感できますか。 風吹 こはるは愛に生きる人なので、会えばけんかばかりしてしまう娘でも、そこには母親としての愛情しかなくて、それが彼女の決意、引いては“死にざま”につな … 続きを読む

沢村一樹「勝負は“確認作業”」 孤高の馬主が見つめる“真の競馬”とは 「ザ・ロイヤルファミリー」【インタビュー】

ドラマ2025年10月27日

-感情を表に出さない冷静な椎名を、どのように意識して演技に臨んでいますか。  椎名にとって、レースは「確認作業」なんです。それが正しかったか、正しくなかったか。もし勝ったら「これが正しかったんだ」という確認ができて、逆に負けたら「何を変えた … 続きを読む

長尾謙杜&山田杏奈&石原慎也(Saucy Dog)が話題の映画でタッグ!「主題歌が主人公たちの気持ちを表している」『恋に至る病』【インタビュー】

映画2025年10月24日

-そうやってお2人が繰り広げる物語がドラマチックな分、エンディングに流れる「奇跡を待ってたって」が心に染み入ってきます。 石原 映画の内容をきちんと踏まえた曲にしたかったので、エンディングが始まって何秒で風景が変わり…といったことを細かく計 … 続きを読む

市毛良枝「現代の家族のいろんな姿を見ていただけると思うし、その中で少しでもホッとしていただけたらいいなと思います」『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』【インタビュー】

映画2025年10月23日

-文子が生涯学習の講座に行きますが、生涯学習についてはどう思いますか。  実は、以前、静岡県の生涯学習の委員をやっていました。それから最初に出した『山なんて嫌いだった』という本の後書きに「いつか少し時間ができたら大学に行って勉強してみたい」 … 続きを読む

Willfriends

page top