エンターテインメント・ウェブマガジン
NHKの大河ドラマ「花燃ゆ」で、師の吉田松陰(伊勢谷友介)から久坂玄瑞(東出昌大)と共に最も期待された高杉晋作を演じている高良健吾。松陰の死後、上海で欧米列強にむしばまれる中国の現状を目にし、帰国後、過激な尊王攘夷運動を展開する。映画を中心に難役に挑む高良が、幕末の男たちのゆるぎない思いと松陰との日々を語る。
とにかく資料を読みました。皆さんがよく知っているのは事を成し遂げた後の高杉かと思いますが、僕が演じるのは塾に入る前からの高杉。最初から高杉晋作は高杉晋作ではなかったんです。
すごく繊細で優しい人でもあるのですが、思い切りぶっ飛ぶ力もある人。ただかっこいいだけではなく、ダサいところもある。みんなが動いているときに動けない高杉もいた。コンプレックスやいろいろと胸の中に秘めたものを、表現できたらと思います。
「少し頭が固いがそれがいい」と松陰先生は言っています。松陰先生と出会ったころの高杉は自分からあふれ出てくるものをどうしていいか分からなかったんでしょうね。
病死なので、戦って死ねなかったことは悔しかったでしょうね。でもそれよりももっと悔しいのは変わった世界を見られなかったことでしょう。
新鮮だし、同年代が多くいるだけで(気持ちが)上がりますね。井上(真央)さんは同年代でありながら中心にいるし、ずいぶん以前に出会っていた(仲の良い)東出(昌大)もいます。彼が高杉とライバル関係にある久坂役というのも、きっと何かの縁ですね。
尊敬するほかないです。真央さんはみんなが言いづらいことを表に立ってまず言ってくれる。先頭を切ってみんなを連れていくというのではなくて、いつの間にかみんなの真ん中にいて、みんながその渦に巻き込まれていくという感じです。
20代前半は勢いだけでできる役が多かったけれど、27歳になって感じるのは、心身からあふれてくるものだけではなく、それをちゃんと言葉や感情にして(明確に)意識し、ちゃんと体の中に流していくことが必要なんだと思います。声を張り上げて暴れていれば傍若無人な演技にはなりますが、それだけでは表現したくない。静かな時でも心の中から煮えたぎる何かが出ていればいいわけですから。
イントネーションで困ったことはないです。それに長州弁はすごく優しい。特に(松陰の母役の)檀ふみさんの「せわーない(大丈夫)」には浄化されますね(笑)。
映画2025年9月12日
ニューヨーク・ブルックリンで暮らすアジア人夫婦を主人公に、息子の誘拐事件をきっかけに夫婦の秘密が浮き彫りとなり家族が崩壊していく姿を、全編NYロケで描いた『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』が、9月12日から全国公開され … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年9月12日
YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 ▼無鉄砲小僧、恐れを知らぬ行動力 … 続きを読む
ドラマ2025年9月12日
NHKで好評放送中の連続テレビ小説「あんぱん」。『アンパンマン』を生み出したやなせたかしと妻・暢の夫婦をモデルにした柳井のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)夫婦の戦前から戦後に至る波乱万丈の物語は、ついに『アンパンマン』の誕生にたどり着いた。 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年9月11日
中山優馬が主演する舞台「大誘拐」~四人で大スペクタクル~が10月10日に再始動する。本作は、天藤真の小説「大誘拐」を原作とした舞台で、2024年に舞台化。82歳の小柄な老婆が国家権力とマスコミを手玉に取り、百億円を略取した大事件を描く。今 … 続きを読む
映画2025年9月9日
ノーベル文学賞受賞作家カズオ・イシグロが自身の出生地・長崎を舞台に執筆した長編小説デビュー作を、石川慶監督が映画化したヒューマンミステリー『遠い山なみの光』が9月5日から全国公開された。1950年代の長崎に暮らす主人公の悦子をはじめ、悦子 … 続きを読む