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NHKの大河ドラマ「花燃ゆ」で、吉田松陰(伊勢谷友介)の弟子、金子重輔(泉澤祐希)の母・金子ツルを演じている麻生祐未。ツルは夫と共に染物屋を切り盛りするしっ かり者で、深い愛情を持って重輔を育てていたが、松陰の思想にのめり込んだ重輔は黒船に乗り込むのに失敗して獄中で衰弱していく。コミカルな役柄から優し いお母さん役まで幅広い演技を見せる麻生が、激動の時代に最愛の息子を奪われたツルの悲痛な思いを語る。
とてもかわいい人ですね。今の前向きな文(ふみ)さんにぴったりです。エネルギーがあふれているオーラがあって輝いている感じがします。
泉澤さんは時代劇も現代劇も似合う人。とても真面目な人で、重輔はぴったりな役です。重輔は常に一生懸命ですから。ああいう時代に何かすがるものが見つかると、他は見えないようにしないと自分を貫けないのかもしれません。誇りに思う部分もありますが、やはり悲しみの方が大きいですね。子どもが死んでもいいと思う人は誰もいない。自分の子どもだけはなんとしても助かってほしいと思っていたのではないでしょうか。
そうですね、ずいぶん前です。あの時はちょっとお邪魔する感じでしたが、今回はスタッフも知っている人がいるし、監督も連続テレビ小説「カーネーション」でご一緒した方なので、あまり構える感じではなくて、和やかな現場です(笑)。
情報がない時代ですから、自分に近い人をどれだけ信じられるか。そういった信頼関係が大事だっただろうと思います。当時の女性も男の人と同じぐらい命懸けだったと思います。激動の時代の人は、毎日毎日必死で自問自答しながら生きていたと思います。
話し合ってみんなで考えようというパワーを感じました。それはいつの時代にも通じること。一人一人が頑張って人間性を磨いて成長していこうというのは良いことだ、というテーマが貫かれている印象を受けました。
伊勢谷友介さんは初めてです。声がとってもすてきで、リーダーとして引っ張っていくエネルギーのある人だと思いました。それと、獄の管理をしている田中要次さんは「サラリーマンNEO」(2010年のシーズン5)で一緒にコントをやっていた間柄です。
実在の人を演じるのは難しい。責任もありますし。でも時代劇は好きですね。「型」があるのが面白い。着物や所作とか制限がある中で、現代物とは違う動きができますので。
染物屋をやっている設定なんですが、草履まで藍色に染まっていて、服も普段から着てみたいと思うぐらいすてきな感じでした。実際、身に着けてみて思ったのは、ツルさんは仕事に誇りを持っていた人なんだろうなということ。子どもたちも商売を手伝っていたし、将来は子どもたちと一緒にやっていくと思っていたはずなので、重輔のことは残念です。
文さんと一緒に荒々しい海のそばでおにぎりを食べるシーンかな。それと最後にうそをついて別れるシーンがあるんです。文さんが「きっと(息子さんに)会える日が来ます」ってかわいい笑顔で私に言うシーンなんです。そこが一番印象に残っていますね。
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