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NHKの大河ドラマ「花燃ゆ」で、長州藩江戸藩邸の雑役をしていたときに吉田松陰(伊勢谷友介)と知り合い、その思想に共感して弟子となった金子重輔を演じている泉澤祐希。松陰と共にペリーの黒船に近づいて米国への密航を直訴したが失敗、投獄されてしまう。子役時代から着実に演技力を積み上げてきた泉澤が、重輔の松陰への憧れと壮絶な生きざまを語る。
聞いたときは、ものすごくびびりました(笑)。
他人から見たらどうかしているんじゃないかというようなことを一生懸命にやっている。自分はそういうのが好きなので、かっこいい男だなと思います。
気軽に話し掛けてくださったので、撮影初日からもう師弟関係ができていましたね(笑)。
伊勢谷さんは、自分もこういう大人になりたいなと思わせる人。一つ完璧にできる人は幾つも完璧にできるっていいますが、伊勢谷さんは俳優も監督も会社もやられていてすごい。尊敬しています。
全身筋肉痛になってしまいました。海岸から黒船までは短い距離なんですけど、櫓(ろ)が重たくて大変でした。多分普段使わない筋肉を使ったんだと思います。
密航が失敗して陸に戻されたとき、狂ってしまうというようなシーンでした。これでは伝わらないなと感じたので、伊勢谷さんに相談して、もっと動いて取っ組み合いをしようということになりました。
たぶん松陰のクレイジーさでしょうね。松陰の考えていることが本当に(実現)できそうだと思えたのだろうと思います。
萩で飲みに行った時、伊勢谷さんが僕を「重輔を演じる人」と紹介したら、萩の人たちが「えーっ」と大騒ぎになったんです。萩の人にとって重輔はこんなに大きな存在の人なんだと知りました。その時から、これはしっかりやらなければいけないなと思いました。それに、(投獄されていた)獄の前にある重輔の石碑の前では、何か心にくるものがありました。
本当に狂気の人だと思いますね。こんな人はなかなかいない、すごいなあと思います。
短い人生だったけど、死ぬ間際まで幸せだったと思います。先生への思いが止まらないというか、BL(ボーイズラブ=男同士の恋)のようなものがあったんじゃないでしょうか。
お互い死んだ後のことも考えていて、恋人みたいな気持ちなんじゃないかとたまに感じるときがあります。
松陰に付いていけるだけのねじの曲がり方をしていたのではないでしょうか。先生のために全てを懸けられるということが伝わったのでしょう。
重輔は人生の進め方がかっこいい。好きな人に付いていって、俺はどうなってもいいぜっていう生き方が。そういう覚悟で常に物事に当たっているのがかっこいいなと思います。自分も全てを失っても構わないぐらいの覚悟で頑張っていこうと思います。
あなたのやったことは無駄じゃない、死んでも一人じゃないですよって言ってあげたいです。
「先生!」です(笑)。何度も言っていますから。でも「先生」というせりふの数だけ、いろんな「先生」の言い方があるんですよ。
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