エンターテインメント・ウェブマガジン
NHKの大河ドラマ「花燃ゆ」で、ナレーションを担当している池田秀一。1964年にNHKで放送されたドラマ「次郎物語」の主人公を演じ、天才子役と呼ばれた。アニメーションの声優としても知られ「機動戦士ガンダム」ではシャア・アズナブルの声で幅広い世代から支持を受ける池田が、語りの方向性と大河ドラマへの思いを語った。
僕でいいんですかという感じでしたね(笑)。
女性が主人公ですし、市井の人の目線から志士のことが描かれます。語りはその目線と同じ立ち位置にいた方がいいのか、もっと客観的にやった方がいいのかいろいろと考えています。いますごく楽しみなんです。背伸びしてもしょうがないですし、自分の背丈に合った範囲内でやらせてもらいます。
できれば邪魔しない方がいいと思っています。主人公の文や登場人物たちと一緒に同時進行で幕末の世界を感じていけたらいいと考えています。
映像と音ですね。ディレクターによっては語り部が感情移入し過ぎるのを嫌がって語りの別録りをしたがる人もいますが、私は別録りの方が苦手なんです。同時だと、場面の中で泣いているとこっちも泣けてきますから、映像があった方がやりやすいですし、今回はそうしてくださるので、ありがたいです。
今は仲良くやっています。もう、シャアというキャラクターは他人じゃなくなっています。ファンの方にとっても、例えば音楽を聴けば、それを聴いていた時代を瞬時に思い出すのと同じように、シャアという人物もそういうふうになってくれればうれしいです。やはり継続は力です。でも「花燃ゆ」に、ガンダムのせりふを入れるわけにはいきませんけど(笑)。
宇宙世紀(ガンダムシリーズにおける架空の紀年法)だけじゃなくて、地球にもちゃんと歴史があり、そこに生きた人、死んだ人がいるということを知ってもらいたいですね(笑)。
子役の時代から好きでした。もともと持っている引き出しもあると思いますし、大人になってからもすてきな女優になられましたよね、映画『八日目の蝉』とか、非常によかったですね。長丁場の中で、かれんな文が力強い女性に成長していく姿を描き切ることを楽しみにしています。文ははまり役なのではないかと思っています。
そうですね。でも人生はそんな甘いものでもないよとスパッと切っているところもある。ドラマの切り口がソフトに見えて怖い。女性脚本家らしい作品だと思います。
私は語りで、幕末に生きた若い人たちの「におい」を香り立たせたいと考えています。現代は、若者たちにとってはあまり面白くない時代なのではないかと思っています。僕らのころは闘うものがありました。今の若い人には闘うものがあるのでしょうか。そういう意味では、「花燃ゆ」で描かれる幕末から維新のころはうらやましい時代。若い人たちには、このドラマを見て、松陰や久坂(玄瑞)ら志士たちの中に何かを見つけてほしいです。
ドラマ2024年3月16日
「ドラマ 地球の歩き方」がテレビ大阪・BSテレ東で放送中だ。創刊45周年を迎えた“海外旅行のバイブル”「地球の歩き方」をドラマ化し、旅好き芸能人が世界各国へ記者として旅に出る姿を描く本作。三吉彩花の韓国編、森山未來のタイ編、松本まりかのサ … 続きを読む
ドラマ2024年3月16日
「一緒に遠くの国には行かない。でも私は、都であなたのことを見つめ続けます。片時も目を離さず、誰よりも愛しい道長さまが、政によってこの国を変えていく様を。死ぬまで見つめ続けます」 NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。3月10日に放 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2024年3月16日
SUPER EIGHT(旧関ジャニ∞)の丸山隆平が主演する舞台、Bunkamura Production 2024「ハザカイキ」が3月31日から上演される。本作は、鋭い感性とリアルを追求した演出で、現代の若者の生態と人間の本質を描く、異才 … 続きを読む
映画2024年3月15日
前評判の高かった『オッペンハイマー』が順当に作品賞をはじめとする7冠に輝いた今年の第96回アカデミー賞授賞式。その『オッペンハイマー』で“原爆の父”J・ロバート・オッペンハイマーを演じ、主演男優賞に輝いたキリアン・マーフィーは、受賞スピー … 続きを読む
映画2024年3月15日
『DUNE/デューン 砂の惑星PART2』(3月15日公開) その惑星を制する者が全宇宙を制するまでといわれる「砂の惑星デューン」で繰り広げられたアトレイデス家とハルコンネン家の戦い。ハルコンネン家の陰謀により、一族を滅ぼされたアトレイデ … 続きを読む