【軍師官兵衛インタビュー】中谷美紀、「岡田さんはリーダーになる大きな器の方」 官兵衛の正室・光役で大河初出演

2014年1月25日 / 05:00

 

--官兵衛との夫婦像についてどのような印象がありますか?

 松寿丸という長男が産まれた後は子宝に恵まれず、武家の嫁としての務めを果たせていないのではないかと光はしばらく悩みます。そのときにも官兵衛さんは、「子は授かりものだから」「そんなに気に病むことはなく」と温かい心遣いをしてくれて、さらには同じ領内で親を失った子供をもらい受けて、その子供を自らの長男と同様に家族のように育て上げるという懐の深い人。そういう男性に愛された光は本当に幸せだと思いますし、またそのむつまじい姿もすてきだなと思っています。

 

--女性の記録が残っていない時代、資料が少ない面で難しさはありますか?

 難しさの裏で、資料がない分、何でもできるという自由度もありますので、そこは時代劇の魅力であり特権であると思っています。ご存命の方であったら、やはりそのご家族であったりご親戚であったりさまざまに配慮しなければならない方がいらっしゃいますが、誰も知らないからこそ、いかようにも描けますので、今からワクワクしています。

 

「光は現代においても理想の女性といえるのでは」と話す中谷美紀

--岡田さん演じる黒田官兵衛の、最大の魅力を教えてください。

 まずかっこいい! 容姿端麗でかつ冷静沈着な姿は本当にりりしくて。出会いのシーンが、木に登って下りられなくなった子どもを助けようとして、私が木に登ろうとするのですが、その後に官兵衛さんが自ら木に登ってヤマモモの実を採ってきてくれるんです。子どものために採ってきたんですけど、その一方で子どもが走り去った後に光にもそのヤマモモの実を差し出してくださる。そこでまず光はときめくんです。さらにその後、何事もなかったかのように馬で疾走して帰って行く後ろ姿が本当にかっこよかったです。

 

--本で読まれた官兵衛の印象と岡田さんの印象で、何か違う、新しく感じられたことはありますか?

 官兵衛さんにはどうしてもずる賢いというイメージがあるようですが、ただずる賢いのではなく、あるいはただけちなのではなく、世の中の先の先まで見通している、とても冷静で頼りがいのある方だと思います。実際に岡田さんも大変冷静でかつ自分より若い方にちゃんと目をかけてとてもかわいがっていらして、現場でもこちらがクスッと笑ってしまうような仲の良さで。私たちの子どもたちにも優しく接してくださって、あぁ、この人はリーダーになる人なんだな、大きな器の方だな、と思います。

 

--中谷さんの中で理想の妻像があればお聞かせください。

 どちらのご家庭においてもおそらく、奥さまというのはやはり一番強いものだと思いますので、だからといって自分が強いんだと威張るのではなくて、旦那さまを上手に立てつつ上手にのせつつ、疲れた夫をいたわり、日々の糧を与えてくださることに感謝しつつ、でもうまくリードできる賢い妻というのに憧れます。

 

--ドラマへの意気込みをお願いします。

 これだけ長い時間を費やして一つの作品を作るのは私にとっては初めての経験ですので、まだこれからどうなっていくんだろうという思いです。だからこそ、この1年間を本当に大切に、この作品を育んでいきたいと思いますし、黒田家という家も守り、夫を支え、また子どもたちを育んでいきたいと思っています。

 

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

川口春奈、高杉真宙「自分や家族、周りの人たちを大事にしようと思うきっかけになったらうれしいです」『ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記』【インタビュー】

映画2026年10月1日

-実在の人物を演じる難しさは感じましたか。 川口 彼女が残した日記や言葉、映像も少なからずありましたが、自分なりの解釈はせず、監督を信じて飛び込んでみるという感じでした。本当に一つずつ模索しながら作っていったという感覚でした。 高杉 こうい … 続きを読む

木戸大聖「悲しいと思っていてもそれを表情に出せないのが難しかったです」『沖晴くんの涙を殺して』【インタビュー】

映画2026年10月1日

-今回は広瀬アリスさんとの共演でしたが、『ゆきてかへらぬ』では、妹のすずさんとも共演しましたね。  シンプルに、男と女として対峙(たいじ)する役ができたことはすごくうれしかったですし、すずちゃんもアリスさんも、自分の実年齢とは関係なく、僕が … 続きを読む

小瀧望「ファンの皆さまの声に応え続けたい」 舞台「ロックンロール」では「僕たちの芝居とともに、当時のロックミュージックも楽しんで」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年9月30日

-そうした難しい役どころゆえ、共感はなかなか難しいのでは?  それはあまり心配していないです。先日、トム・ストッパードの「ハード・プロブレム」という作品を観劇したんですよ。その作品も、日本人とは違う感情の変化が描かれた作品でした。楽しく会話 … 続きを読む

佐津川愛美「酒井監督に惚れました(笑)」念願だった酒井麻衣監督との初タッグ『時給三〇〇円の死神』【インタビュー】

映画2026年9月30日

 10月2日から全国公開となる『時給三〇〇円の死神』は、累計発行部数36万部を突破した藤まるの同名小説を原作にしたファンタジーだ。生きる希望を失った大学生・佐倉真司(西畑大吾)が、謎めいた同級生・花森雪希(福本莉子)に誘われ、この世に未練を … 続きを読む

【K-POPもKドラマも深読みしたら韓国が見えた】#受験競争だけではない韓国の教育問題、「鉄槌教師」が問う教師の役割

2026年9月29日

 K-POPや韓国ドラマは、エンターテインメントであると同時に、韓国社会を映す鏡でもある。何気ない言葉やしぐさ、習慣の背景をたどると、その国ならではの価値観や歴史、人との関わり方が見えてくる。この連載では、韓国カルチャーを入り口に、知ってい … 続きを読む

page top