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NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、快調に進行中。劇中で蔦重と共に絵師・戯作者として活躍する人物の1人が、北尾政演<山東京伝>だ。演じるのは、これが大河ドラマ初出演となる古川雄大。明るく陽気なキャラも印象的な北尾政演役の舞台裏や、その意外な一面が明かされる第29回の見どころなどを語ってくれた。
(C)NHK
当初、北尾政演は「色男」と呼ばれていた人物と伺っていたので、セクシーなイメージをもっていたところ、演出の大原拓さんから「『べらぼう』で一番の“陽キャ”でいてください」というお話がありました。僕自身とはかけ離れているので、どうしようかと思いながら調べたところ、政演は今で言う“パーティーピープル”のような存在だったそうなんです。そこで、クランクインしたとき、僕の考える最大限の“チャラさ”を表現してみたのですが、「もっとチャラく」という指示があって。同時に、「女性のことだけ考えていればいい」という言葉もいただきました。それが大きなヒントとなり、ただ単に明るいわけでなく、その背景に高揚するものがあり、それが陽気さやチャラさにつながると考え、状況に合わせて、自分を高揚させて演じるようにしています。
皆さんの予想よりだいぶ明るいキャラだったようで、多くの反響がありました。また、大河ドラマ初出演ということで、母もご近所の方からたくさん声を掛けられたそうです。もちろん、僕も何人もの友だちから連絡をもらいました。疎遠になっていた友人も「べらぼう」きっかけで連絡をくれました。改めて、大河ドラマの注目度の高さを実感しています。
蔦重の呼び方は最初、2パターン考えていたんです。普通に「蔦重さ~ん!」と元気よく呼ぶパターンと、少しだけ色をつけて歌いながら「つったじゅうさ~ん!」と呼ぶパターン。どちらにするか、本番直前まで悩んでいたら、たまたま助監督さんが、同じようなニュアンスで口ずさんでいて。それを見て、「こっちだな」と、歌いながら呼ぶ形にしました。他にも、踊ってみたり、道化のように振る舞ってみたり、政演の子どもっぽさや人懐っこさを、ちょっとした芝居のプラスアルファで表現するように心がけています。
あれは台本にはなく、リハーサルの時、演出の深川(貴志)さんから「ここで言ってくれませんか?」と相談されたんです。「本当に大丈夫ですか?」と確認しましたが、深川さんが「いきましょう!」と言うので、振り切ってやらせていただきました。ご本人には内緒だったので、驚かれていましたね(笑)。政演は恋川春町(岡山天音)から「盗っ人」呼ばわりされる場面もあったので、その伏線のように捉える方もいたようです。
(C)NHK
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