エンターテインメント・ウェブマガジン
「ウィキッド」のミュージカルを見た後で見ました。80年以上も前の映画ですけど、あの時代にこのセットで、この演出でやったのがすごいなと。そこに魅力を感じました。今回の映画は最先端の技術とアナログなセットが混ざっていて、昔の『オズの魔法使』ではできなかったようなことをCGなどを織り交ぜてやっていると感じました。
この映画はエルファバを通して、自分で自分を認める。誰に何と言われようとも、自分の信じる道や信念を貫く。たとえ世界中から後ろ指をさされても、悪い魔女と言われようとも、自分の信じる正義を貫くことを描いていると思います。だから、自分の思っていることを声に出せなかったり、何かもどかしい気持ちになっている方たちには勇気を届けられる話だと思います。一方、グリンダは、自分の信念や正義を、ちょっと折り曲げて解釈している部分があって、それもまた今を生きる私たちに近いものがあると思います。そんな2人の対照的なところが大好きだし、何よりそれを女性が主役で演じている、作られていることに時代の最先端だと感じます。
どのシーンもすてきで素晴らしかったんですけど、特にほかのミュージカルとは違うと思ったのが、フィエロ(ジョナサン・ベイリー)がソロで歌うシーンの演出で、胸がときめきました。それから、ミュージカル舞台のバージョンだと、エルファバが空を飛んだりするところはありますが、シズ大学の仕掛けはあまりないんです。だからこの映画では『ハリー・ポッター』のような感じもあって、そんなところを見て楽しめるのもすごいと思いました。
最近ミュージカル映画のヒット作が多いと思いますが、この映画のすごいところはメッセージ性だと思います。ミュージカル映画は、華やかさや、歌がすごい、ダンスがすごいという印象で終わってしまうこともあると思いますが、この映画にはそれを超えたメッセージ性があります。例えば、エルファバの緑の肌や話をする動物たちの姿を通して、いろいろな差別的なことや、世の中の課題を抽象的に描いています。おとぎ話の延長線上的な感じで、どんな役にも感情移入できるところが、この映画の素晴らしさだと思うので、見に来ていただけたら、そうしたことを感じ取っていただけると思います。
(取材・文・写真/田中雄二)
(C)Universal Studios. All Rights Reserved.
映画2025年10月15日
-団塚監督の印象は? 遠藤 出来上がった映像を見て、びっくりしました。予想だにしないアングルがあったり、編集にも想像がつかないような斬新さがあって面白かった。監督は、撮影中に何か言う時も、この若さでと思うぐらいとても適切でした。言うことが全 … 続きを読む
ドラマ2025年10月14日
-日々の撮影を乗り切るリラックス方法、元気と健康の秘訣(ひけつ)は? 食事、睡眠、運動にはもちろん気を遣っています。ただ大事なのは、心の持ちようだと思います。「5時間しか寝ることができなかったじゃなくて、5時間も寝ることができた」とかね。 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年10月13日
-本作の公演中の11月22日には31歳の誕生日を迎えますね。 公演中に誕生日を迎えられるのは幸せです。去年の誕生日は本を出版させていただき、イベントを行わせていただきましたが、今年は舞台俳優として過ごさせていただきます。カーテンコールなど … 続きを読む
ドラマ2025年10月12日
-クランクインして2カ月ほどたちましたが、撮影の様子を教えてください。 妻夫木 皆さん本当に家族のように過ごしながら撮影しています。僕自身、1日1日が過ぎるたびに「このシーンはもう二度とやらないんだな」と寂しさを感じるくらいで、それほど毎日 … 続きを読む
ドラマ2025年10月10日
-本作は「遺品整理」がテーマで、ドラマを見た視聴者も生や死について考えさせられる作品になると思います。この物語を通じて“死ぬこと”や“生きること”について、考えたことがあれば教えてください。 今回の作品に携わることで“死ぬときに何が残るの … 続きを読む