村井國夫「ハリソン・フォードさん的には、レッドハルクに変貌するところが注目です」『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』【インタビュー】

2025年2月19日 / 12:15

-今回のサディアス・ロスという役を吹き替えてみてどんな感じでしたか。

 今回は大統領役ということで、権力者なわけですから、落ち着きがあって、自分が背負っているものの大きさも表現しなければなりません。ところが、いかにも権力者というお芝居ではなくて、さりげなく自然にやっていながら、観客に威厳を感じさせるというのは、やはり役者としての長いキャリア故なのかなと思いました。彼の若い頃は、ただきれいなスターだと思っていましたが、年齢を重ねるうちに、いい俳優だと思えるようになったので、せんえつですけれども、そう感じさせるところがハリソンさんの魅力だと思います。

-今回の吹き替えは難しかったですか。

 特に難しいと感じたところはないですけど、日本語吹き替えの演出の方から、吐息や吸息といった息の使い方から、何かを考えている時の声というようなところまで、細かく指示をしていただいたので、難しいといえば難しかったけれど、楽しいといえば楽しかったという感じです。今回はいろんな意味で勉強になりました。

-完成作を見た印象は?

 派手なアクションと人間ドラマがうまくミックスされていて、ただの漫画みたいなものではなくて、人間が成長する姿や他者との関係性が描かれています。若きキャプテン・アメリカは、アベンジャーズを再開したいと思っていて、その中で悩みながら成長していく。一方のロスはレッドハルクになっていく…。ハリソンさんはこんなこともやるんだ。すごいと思いました。彼の表現の仕方が素晴らしくて、彼が楽しみながらやっていると感じました。

-マーベル映画の魅力についてはどう思いますか。

 最近はダーティなヒーローもいますが、やっぱりスカッとする昔ながらのヒーローものであるところがいいですね。今回も、正当なヒーロー、美しいヒーローという感じがしました。僕が若い頃に見ていたスーパーマンもそうでしたが、正当なヒーローを見るといいなと思います。

-村井さんにとって吹き替えの仕事はどんな位置付けになりますか。

 他人のお芝居に声を当てるわけですから、そういう意味では僕の仕事の中では一番難しいです。あとは日本語と英語なのでリズムが違います。ただ僕は、ハリソンさんをやることが圧倒的に多いので、演じているうちに、こういう言い方をするのかとか、彼の癖がだんだんと分かってきました。さっきお話した息の使い方も含めて細かいお芝居をなさる方なので、そのタイミングなども分かっていた方がいいと思います。彼の演技を何回もスローで見ていると、こういう表現をするんだという発見があります。それが自分が演技をする時のヒントになったりもするので、難しいけれど楽しいところもあります。今は吹き替えの技術も発達したので、昔よりもだいぶ楽にできるようになりました。

-村井さんがイメージするハリソン氏の声はどんな感じなのですか。

 ハリソンさんよりも僕の方がちょっと声が低いんです。ハリソンさんは、例えばインディがヘビと出合って興奮した時などは高い声もお使いになるように、全体的にちょっと高めなんです。それは意識していましたが、今回は年齢もあってか落ち着いた、渋い感じの声でした。

-最後に、この映画の見どころをお願いします。

 やっぱりキャプテン・アメリカがどのように成長していくのかというところでしょうか。彼(アンソニー・マッキー)は本当にスマートな美しい肉体の持ち主で、アクションもキレのある素晴らしい動きをしています。その派手なアクションをぜひ楽しんでいただければと思います。ハリソンさんは、やっぱりレッドハルクに変貌するところが見どころですね。

(取材・文・写真/田中雄二)

(C)2025 MARVEL.

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

IMP.横原悠毅、舞台は「自分ではない人物になれる」 3年ぶりの主演舞台CINEMATIC STAGE「GINZA MIGHTY GUY」に挑む【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年6月25日

 7人組男性グループ「IMP.」として活躍している横原悠毅が3年ぶりに単独主演を務める舞台、CINEMATIC STAGE「GINZA MIGHTY GUY」が7月6日から上演される。本作は、小林旭主演で上映された人気シリーズ映画『銀座旋風 … 続きを読む

「豊臣兄弟!」第23回「さらば半兵衛」唯一無二の魅力で物語を彩った菅田将暉の竹中半兵衛【大河ドラマコラム】

ドラマ2026年6月19日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=小一郎/仲野太賀)が、兄・秀吉(池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの軌跡を描く物語は快調に進行中。6月14日放送の第23回「さらば半兵衛」では、菅田 … 続きを読む

舘ひろし、西野七瀬「とにかく、西野くんに見下してもらいたいと思いました」『免許返納!?』【インタビュー】

映画2026年6月18日

-ある意味、西野さんにとっては挑戦的な役柄でしたか。 西野 こういう川奈みたいな役柄は今まであまりやったことがなかったので、見る人によっては新鮮に感じてもらえると思います。 舘 「この役をやったら“二枚目女優”としてはもう成立しなくなるかも … 続きを読む

山下美月が“かつてなく最高の主人公”に 「自分も成瀬あかりのような人間に近づきたい」舞台「成瀬は天下を取りにいく」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年6月16日

 舞台「成瀬は天下を取りにいく」が7月4日(土)から上演される。本屋大賞をはじめ数多くの文学賞を受賞し、主人公・成瀬あかりが全力で我が道を突き進む姿が読者を魅了した、シリーズ累計発行部数210万部を突破する大人気小説『成瀬あかりシリーズ』。 … 続きを読む

片山友希、MEGUMI「間違えても失敗しても、とにかく前に進み続けるということはお伝えできたかなと思います」『FUJIKO』【インタビュー】

映画2026年6月15日

-MEGUMIさんから見た彼女の演技はいかがでしたか。 MEGUMI 素晴らしかったです。今いろいろな方にこの映画を見ていただいているんですけど、ヨーロッパの方からも日本の方からも、「主演の片山さんが本当にすごいね」という声をたくさんいただ … 続きを読む

page top