「感情たちが活躍して自分の力で乗り越えるところが面白い」「誰もが一度は歩んできた道を表現しているのがすごい」『インサイド・ヘッド2』大竹しのぶ、多部未華子【インタビュー】

2024年8月5日 / 08:00

-今回は主人公ライリーの思春期における複雑な感情が描かれていましたが、どう感じましたか。

大竹 やっぱり感情が増えた分、複雑になってきているということと、友人関係がうまくいかなくなったことも含めて、家族愛で乗り越えるだけではなく、感情たちが活躍して、つまり自分の力で乗り越えるところが面白い。「大きくなるとヨロコビが少なくなる」というせりふなど、グサっとくるものがたくさんあって、やっぱり大人になっていく過程でこうした感情というのは誰にでもあるわけだし。本当によくできているストーリーだなぁ。

多部 学校生活で、ライリーが先輩たちの前でかっこをつけてみたり、ちょっと気取ってみたりするのはすごくよく分かるなって。本当にいろんな感情が入り交じっていて、共感できることばかりで、誰もが一度は歩んできた道を表現しているのがすごいなと思いました。

-今回それぞれが演じたキャラクターについてどう思ったのかということと、完成作を見た印象を。

大竹 カナシミはライリーがつらい思いをしたり、苦しい思いをしていると、悲しくて涙が出てきちゃうから、やっぱりカナシミはライリーが幸せになるために存在するんだということが分かって、カナシミも絶対に必要なんだなと思いました。出来上がった作品については、前作も好きでしたけど、今回の方がもっと深くなっている感じがして、もっともっと好きになりました。

多部 初めに、「シンパイは1人で突っ走って、引っかき回す。皆と協力し合うという感情ではないので、共感しながら声を入れることが難しいかもしれない」と言われました。確かに、シンパイは悪者っぽく見えた方がいいのかなと思う半面、やっぱりそれはライリーのことを思って、愛があるから心配して先回りして守ろうとするという面もあるので、そこがすごく難しかったです。でも、見れば見るほど愛くるしくなってくるというか…。

大竹 シンパイ、頑張り過ぎだよね。

-この作品のキャラクターの中で、カナシミとシンパイ以外で気になるキャラクターはいましたか。

大竹 どれもが必要な感じはしますが、イカリが結構好きですね。怒りがあって変化が起きるみたいな。そういう考えに行けばいいなというのもありますし。「ダリィ」って言うのはすごく分かります。「ダリィ」って言ってソファーに寝転がるのはすごく幸せな時間なんで…(笑)。

多部 ムカムカも必要ですよね。「どういうこと」とか「何言っているの」みたいな。1回自分の中で反発してみてみると、そこから理解して、冷静になって、またさらにいろんな感情が芽生え始める。

-ピクサーのアニメーション作品の中で特にお気に入りの作品があれば。

多部 私は『モンスターズ・インク』(01)です。子どもがいるので、今ディズニーとかピクサーとか、毎日のように何かしら見ています。

大竹 『リメンバー・ミー』(17)も面白かった。『ファインディング・ニモ』(03)もすごいけど、やっぱり『トイ・ストーリー』(95)かな。でも『リメンバー・ミー』かな(笑)。一つには決められませんね。

-人によって感情たちのリーダーが違っていることが作品の中でも描かれていますが、ご自身の中ではどの感情がリーダーですか。

大竹 やっぱりヨロコビですね。喜びに向かっていきたいっていう。

多部 私もヨロコビでありたいと思いつつ、シンパイかもしれない。何かいろいろと先回りをして結構考える。「どういうことなんだろう」「これってどういうつもりで言ったの」なんて心配しちゃうことも多いので(笑)。

(取材・文・写真/田中雄二)

(C)2024 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

丸山隆平「きっと誰も見たことがないものになる」 舞台「water」で挑む半自伝的作品【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年9月14日

 丸山隆平と、演劇団体マームとジプシーの主宰を務め、劇作家・演出家として注目される藤田貴大が企画し、作り上げる舞台「water」が9月27日から上演される。本作は、丸山の記憶の断片を散りばめながら、藤田の視点で見つけた京都という土地、そして … 続きを読む

倉悠貴 豊臣兄弟を支える軍師・黒田官兵衛を好演中「最後までしっかり演じ切りたい」【大河ドラマ「豊臣兄弟!」インタビュー】

ドラマ2026年9月13日

-本作では戦国時代の過酷さが描かれる一方で、ユーモアのあるシーンも多いですが、その辺もお二人が空気感を作っているのでしょうか。  その点は、お二人と一緒に現場を引っ張ってくださる蜂須賀正勝役の高橋努さんの存在も大きいです。この作品は、戦国時 … 続きを読む

安田章大、『髪結いの亭主』の初めての舞台化に「人間たちの退廃感がより響くのではないか」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年9月9日

 1990年に公開されたパトリス・ルコント監督の代表作『髪結いの亭主』が、安田章大主演で初めて舞台化される。原作となる映画は、一人の男の純粋で偏愛的な恋心を描いたフランス映画の傑作。今回の舞台化では、原作映画を大胆にアレンジし、物語を195 … 続きを読む

【映画コラム】8月の公開映画から

映画2026年9月4日

「ミニオンズ&モンスターズ」(8月7日公開)★★★ 映画のパロディーが満載  最強最悪のボスを求めて旅を続けるミニオンズがたどり着いたのは、1920年代のハリウッド。西部劇の撮影に乱入したことから映画スタジオに入り込み、人気スターと … 続きを読む

山口馬木也 柴田勝家の最期は「不思議な体験でした」【大河ドラマ「豊臣兄弟!」インタビュー】

ドラマ2026年8月30日

-劇中では、秀長と秀吉に対する「認めたくないが、認めざるを得ない」という勝家の複雑な心情が見事に表現されていました。秀吉役の池松壮亮さんとのお芝居はいかがでしたか。  仲野太賀さんと池松壮亮さんは、周囲に対する気配りを欠かさない素晴らしい俳 … 続きを読む

page top