鈴木梨央「特撮映画の魅力を実感しました」子役時代から活躍してきた若手俳優が、ファンタジー映画に主演『カミノフデ ~怪獣たちのいる島~』【インタビュー】

2024年7月25日 / 11:02

鈴木梨央(C)エンタメOVO

-ご自身が演じた時宮朱莉役に対する思いをお聞かせください。

 朱莉と同世代ということで、家族に対して素直になれない部分など、自分にも当てはまる部分もあり等身大で演じることができました。

-鈴木さんは子役時代から数多くの役を演じてきましたが、成長とともに役へのアプローチの仕方が変化した部分はありますか。

 「こうして」と指示された通りに演じることが多かったのですが、年齢を重ねるにつれ、自分の経験を役に重ね合わせながら、自分なりに消化してお芝居を構築するようになってきました。

-お芝居の捉え方が変わってきた部分も?

 お芝居が好きな気持ちは今も変わりませんが、アプローチの仕方が変わることで、より深く役について知ろうとするようになってきました。その分、役柄として物事を考えたりすることが多くなり、「あれ、自分はどうだったかな?」と素の自分の感覚がわからなくなる瞬間も増えてきたと思います。でも、それが役になりきるということになるのかなと。

-俳優として自分を磨くため、日常の中で心がけていることはありますか。

 毎日、日記をつけるようにしています。その日の出来事だけでなく、何もない日でもその日の自分の感情を書くようにして。さらに最近は、日記だけでなく、感情が湧き上がってきたときは、それを書きとめるようにしています。そうやってアウトプットすることで、自分の気持ちが整理でき、演じているときも感情を開放しやすくなりました。

-俳優としての目標は?

 人の心に届くお芝居をしたいです。見てくださった方々が、私のお芝居から何かを感じてくださったり、新しい感情が芽生えたり、その感情を誰かに共有したくなったり…。そんなふうに、心に残るお芝居ができる役者になりたいと思っています。

-その思いは今回演じた朱莉でも同じでしょうか。

 そうですね。この作品は、朱莉が冒険を通じて少しずつ自分の気持ちを伝えられるようになり、昔はわからなかった祖父の愛情や母の思いに気付いたりと、朱莉の成長記録にもなっています。「自分にもそんなときがあったな」、「誰かに感謝を伝えてみようかな」と、少しでも心に留めていただけるきっかけになれば、すごくうれしいです。

(取材・文・写真/井上健一)

(C)2024 映画「カミノフデ」製作委員会

カミノフデ ~怪獣たちのいる島~』は7月26日(金)より TOHO シネマズ日比谷ほかにて公開。

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

草なぎ剛「今、僕が、皆さんにお薦めしたい、こういうドラマを見ていただきたいと思うドラマです」「終幕のロンド -もう二度と、会えないあなたに-」

ドラマ2025年10月14日

-日々の撮影を乗り切るリラックス方法、元気と健康の秘訣(ひけつ)は?  食事、睡眠、運動にはもちろん気を遣っています。ただ大事なのは、心の持ちようだと思います。「5時間しか寝ることができなかったじゃなくて、5時間も寝ることができた」とかね。 … 続きを読む

川島如恵留「僕にとって一番の幸福は、メンバーといられること」 初の単独主演舞台に挑む【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年10月13日

-本作の公演中の11月22日には31歳の誕生日を迎えますね。  公演中に誕生日を迎えられるのは幸せです。去年の誕生日は本を出版させていただき、イベントを行わせていただきましたが、今年は舞台俳優として過ごさせていただきます。カーテンコールなど … 続きを読む

妻夫木聡、佐藤浩市「この物語は馬と人の継承を描いていると感じました」日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」【インタビュー】

ドラマ2025年10月12日

-クランクインして2カ月ほどたちましたが、撮影の様子を教えてください。 妻夫木 皆さん本当に家族のように過ごしながら撮影しています。僕自身、1日1日が過ぎるたびに「このシーンはもう二度とやらないんだな」と寂しさを感じるくらいで、それほど毎日 … 続きを読む

中村ゆり「草なぎ剛さんは包容力があって“人の痛み”が分かる方」 ドラマ「終幕のロンド」【インタビュー】

ドラマ2025年10月10日

-本作は「遺品整理」がテーマで、ドラマを見た視聴者も生や死について考えさせられる作品になると思います。この物語を通じて“死ぬこと”や“生きること”について、考えたことがあれば教えてください。  今回の作品に携わることで“死ぬときに何が残るの … 続きを読む

北山宏光、6年ぶり主演舞台に「僕が今、出せるものを全て注ぎ込む」 舞台「醉いどれ天使」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年10月10日

 名匠・黒澤明と三船敏郎が初めてタッグを組んだ伝説の映画『醉いどれ天使』の2025年舞台版が11月7日に開幕する。本作は、戦後の混沌(こんとん)とした時代に生きる人々の葛藤を生き生きと描いた物語。映画が公開された1948年に、映画版とほぼ同 … 続きを読む

Willfriends

page top