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唐沢 もっと悪いやつかと思っていました。でもそうじゃなく、拳一にも、誰かのわなにはめられて刑務所に入っていたという過去がきちんとあるんです。ただその分、難しさもあります。悪徳金融業者出身、みたいな感じだったら、その一面だけを見せればいいんだけど、そうじゃないから。
内田 日本で「フィクサー」と言われても、ピンとこないかもしれませんけど、社会情勢の中で「これは何の力が働いているんだろう?」と思うことは、きっと皆さんにもありますよね。裏でそういうことを牛耳っていくのが設楽拳一。そんな裏の世界を操る設楽を唐沢さんが演じるということに胸が躍りました。
唐沢 だから、今見ると現実とリンクするところは結構あるんじゃないかな。「もしかしたら本当はこの人たち、裏ではこんなことを言っているのかな」とか。
内田 のぞき見している気分になりますよね。
唐沢 展開がしっかりしているから、そんな気にさせられるよね。「政界の人たちが集まってやばい話をしている」というシーンだけだったら成立しないけど、前後がちゃんと描かれているから、そのシーンがすごく立ってくる。
内田 政治の裏側はもちろん、日本ではあまり見たことのない黒幕の存在やスポットを浴びて輝く人の裏にいる犠牲者まで、光と影を描き切った奥深い人間ドラマになっていますよね。何より、私が視聴者だったらこの作品は絶対見たいですし、ただ、本当に視聴者だったら「出たかった!」と悔しがっていたと思うんです。だから、この作品で唐沢さんとお芝居できることに大きな幸せを感じています。
唐沢 そういう意味では、舞台をやっているみたいだよね。
内田 そうですね。現場にライブ感があって、視聴者の方を引き込むようなシーンが作り上げられてると思います。その連続なので皆さんにもぜひ楽しみにしていただきたいです。
唐沢 これほどやりがいのある作品にはなかなか巡り合えないので、視聴者の方に楽しんでいただくためにも、頑張らないとね。
(取材・文/井上健一)
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