エンターテインメント・ウェブマガジン
唐沢 もっと悪いやつかと思っていました。でもそうじゃなく、拳一にも、誰かのわなにはめられて刑務所に入っていたという過去がきちんとあるんです。ただその分、難しさもあります。悪徳金融業者出身、みたいな感じだったら、その一面だけを見せればいいんだけど、そうじゃないから。
内田 日本で「フィクサー」と言われても、ピンとこないかもしれませんけど、社会情勢の中で「これは何の力が働いているんだろう?」と思うことは、きっと皆さんにもありますよね。裏でそういうことを牛耳っていくのが設楽拳一。そんな裏の世界を操る設楽を唐沢さんが演じるということに胸が躍りました。
唐沢 だから、今見ると現実とリンクするところは結構あるんじゃないかな。「もしかしたら本当はこの人たち、裏ではこんなことを言っているのかな」とか。
内田 のぞき見している気分になりますよね。
唐沢 展開がしっかりしているから、そんな気にさせられるよね。「政界の人たちが集まってやばい話をしている」というシーンだけだったら成立しないけど、前後がちゃんと描かれているから、そのシーンがすごく立ってくる。
内田 政治の裏側はもちろん、日本ではあまり見たことのない黒幕の存在やスポットを浴びて輝く人の裏にいる犠牲者まで、光と影を描き切った奥深い人間ドラマになっていますよね。何より、私が視聴者だったらこの作品は絶対見たいですし、ただ、本当に視聴者だったら「出たかった!」と悔しがっていたと思うんです。だから、この作品で唐沢さんとお芝居できることに大きな幸せを感じています。
唐沢 そういう意味では、舞台をやっているみたいだよね。
内田 そうですね。現場にライブ感があって、視聴者の方を引き込むようなシーンが作り上げられてると思います。その連続なので皆さんにもぜひ楽しみにしていただきたいです。
唐沢 これほどやりがいのある作品にはなかなか巡り合えないので、視聴者の方に楽しんでいただくためにも、頑張らないとね。
(取材・文/井上健一)
「連続ドラマW フィクサー Season1」4月23日(日)初回放送&配信スタート(全5話)
映画2025年8月19日
-この映画の主役は倉敷という街とそこに暮らす人たちだと思いましたが、演じながらそういうことは感じましたか。 山時 僕たちのお芝居がどうこうというよりも、本当に倉敷の景色や街並みや雰囲気が、僕たちの役を作ってくれたという気がします。これは自分 … 続きを読む
ドラマ2025年8月17日
-主演の松本潤さんとお芝居で対峙(たいじ)してみての印象を教えてください。 松本さんは、演じられている徳重先生と共通して、とても包容力のある方だと感じます。現場でもオフでも、相手を受け止めて認めた上で、的確かつ愛を持ってアプローチされるの … 続きを読む
ドラマ2025年8月16日
-そんな魅力的な蔦重を演じる横浜流星さんの座長ぶりはいかがでしょうか。 横浜さんは、蔦重さんをどう演じるか、常に誠実に真面目に考えていらっしゃいます。そういう空気がスタッフやキャストにも伝播し、しっかり取り組もうという空気感が現場全体に生 … 続きを読む
映画2025年8月15日
-ネプトゥーヌス国王役の三宅さんはいかがでしょうか。人魚という設定の上に、娘と接するときと、それ以外では雰囲気がだいぶ違いますが。 三宅 ネプトゥーヌス国王は、「屈強で、威厳があり、でも娘に甘い」。最初にその3つのファクターを大事に、と伺い … 続きを読む
映画2025年8月14日
-リアム・ヘムズワースとラッセル・クロウを演出してみていかがでした。 2人とも自分が演じるキャラクターを見いだすための努力を惜しまず、そのキャラクターの中にある真実や誠実さを見つけてくれます。さらにそのキャラクターにエンタメ性や楽しさも持 … 続きを読む