エンターテインメント・ウェブマガジン
役者の中には「悪役の方が楽しい」という方がたくさんいますが、僕も同意見です。なぜかというと、悪役の方が人間らしいからなんです。みんな普段は、理性や道徳心がありますので悪いことをしませんけど、「何でもあり」になったら、平気で悪いことをすると思うんです。人間の中にはもともと何かしらの「悪」が潜んでいますよね。それを解放できるのが悪役なのではないかと。いろいろな背景やいろいろなお役がありますので、一概には言えないところもありますが。ですが、そんなふうに人間が持つ「悪」を気にせず解放できるので、悪役は楽しいですし、やりがいがある。同時に、なぜそんなことをするのか考えてみると、実はいろいろな悩みを抱えていたりして、深みもある。ですので、悪役はとてもやりがいがあります。
そうですね。ミスター・ウルフは極悪人というほどではありませんが、その両面を持っていますので、とても魅力的な役だと思います。
ウルフが仲間のスネークに、「嫌われ者じゃない俺たち、想像したことある?」と聞くシーンが、とても切なかったです。普段は「俺たちはバッドガイズだぜ!」とカッコをつけていても、実はその裏には「好かれたい」「愛されたい」という気持ちがある。本当は違うのに、周りからレッテルを貼られたことに対して、自分のプライドや意地もあり、その通りに振る舞ってしまう。でも本当は「こうありたいんだ」と。そんな経験って、問題の大小を問わず、誰にでもあると思います。そういう、誰もが抱える悩みを描いているところは、とても切なくて印象的ですし、考えさせられますよね。
アクションシーンやテンポのよさ、華やかな演出が見どころなのは言うまでもありません。ですが、ドリームワークスのアニメーションは毎回、ふと立ち止まって考えさせるような深みがあるんです。それが大きな魅力でもあるので、『バッドガイズ』もぜひ、そういうところに注目していただきたいです。
(取材・文・写真/井上健一)
映画2025年7月4日
-陽彩はいわゆる“毒親”の母と2人で暮らすうち、自分の人生に期待を持てなくなってしまった人物です。そういう役と向き合うお気持ちはいかがでしたか。 南 陽彩にとって、親や家族は、居場所であると同時に、自分を縛る呪いのようなものでもあったと思う … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年7月4日
2019年に宝塚歌劇団を退団して以降、今も多方面で活躍を続ける紅ゆずる。7月13日から開幕する、ふぉ~ゆ~ meets 梅棒「Only 1,NOT No.1」では初めて全編ノン・バーバル(せりふなし)の作品に挑戦する。 物語の舞台は歌舞 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年7月3日
▽長い時を刻む、大衆文化とは異なる魅力 -Kカルチャーが世界で注目される今、今回のような舞台表現はKカルチャーの中にどう位置づけられると思いますか? K-POPや映画などの大衆文化も素晴らしいですが、伝統芸術はそれよりもはるか以前から続い … 続きを読む
映画2025年7月3日
-実際に演じてみて感じたことや、演じる上で心掛けたことや気を付けたことはありましたか。 自分が桐島を演じる上で一番重要だと思ったのは、(偽名の)「ウチダヒロシ」として、1人の部屋で朝を迎えて、窓を開けてコーヒーを飲んでというシーンでした。 … 続きを読む
ドラマ2025年7月2日
磯村勇斗主演、堀田真由、稲垣吾郎が出演するカンテレ・フジテレビ系“月10ドラマ”「僕達はまだその星の校則を知らない」が7月14日から放送スタートする。本作は、独特の感性を持つがゆえに何事にも臆病で不器用な主人公・白鳥健治(磯村勇斗)が、少 … 続きを読む