【インタビュー】ドラマ「まったり!赤胴鈴之助」尾上松也の顔芸やアドリブがさく裂!「われわれが作った笑いの世界観を楽しんでほしい」

2022年2月5日 / 08:00

 歌舞伎俳優の尾上松也が主演する連続ドラマ「まったり!赤胴鈴之助」が、テレビ大阪・BSテレ東で放送中だ。本作は、半世紀以上前に、子どもたちを中心に人気を博した少年剣士漫画『赤胴鈴之助』の“その後”を完全オリジナルストーリーでドラマ化。鈴之助が江戸時代からタイムスリップした令和の現代で、まったりと過ごす日常をコメディータッチで描く。松也は、亡き父・尾上松助が65年前に子役として演じた鈴之助役を、親子2代で演じる。本作を自ら企画したという松也に、作品の見どころや注目して見てほしいポイント、父親への思いなどを聞いた。

赤胴鈴之助を演じる尾上松也

-「赤胴鈴之助」がドラマ化されたことへの思いを聞かせてください。

 父が子役時代に演じた「赤胴鈴之助」を、何とか作品にしたいという思いは、長い年月を掛けて思い描いてきたことだったので、ドラマとして制作できることになったときの喜びは大きかったです。「赤胴鈴之助」の原作漫画は少年剣士ですから、僕は年齢的にいえばアウトなのですが、コメディー作品にすれば何とかなるのではないかということで、形にすることができてよかったなと思っています。

-いつ頃から、本作の企画を考えていたのでしょうか。

 父が亡くなってすぐの、20歳ぐらいのときから、いつか自分が環境を作って、父が演じた「赤胴鈴之助」を作品にしたいという思いを抱いていました。具体的には4、5年前に僕がスタッフに話をして、コメディー路線で行きたいという提案をしました。

-昭和のザ・ドリフターズのコントをほうふつとさせるような面白さが詰まったドラマだと思います。ここまで突拍子もないコメディーというのは、想定していたのでしょうか。

 コメディーにしたいという提案はしたのですが、台本を読んだときに、自分が思っていたよりもハチャメチャなストーリーになっていました(笑)。台本を読んだだけでは意味不明なことがたくさんあったので、現場でやってみて、どういう形にするかというのを、僕も楽しみながら作っていきました。

-松也さんの顔芸やアドリブもさく裂していますね。

 監督たちに「やめてくれ」と言われる覚悟で、アドリブや顔芸にチャレンジしたのですが、そのまま使われていることがほとんどでした(笑)。撮影時は、現場で実際にやってみて、こっちの方がいい、あっちの方がいいと、シーンごとにアドリブの連続で、とにかく鈴之助が「変」という違和感を意識して作っていました。

-特に注目して見てもらいたいポイントは?

 毎回、すごく時間を掛けてメークをしていて、眉毛は自分で描いていたのですが、メークを濃くすることを意識し過ぎて、眉毛の形や太さが日によって全然違うので、その辺は笑って見ていただけたらと思います。

-撮影現場の雰囲気はいかがでしたか。

 いつも笑いが絶えなくて、爆笑しながら作っていました。一度誰かが笑い出してしまうと、皆止まらなくなってしまうので大変でした。後輩のマモル役の稲葉友くんは、僕と雷之進役の今野浩喜さんの間に立っていることが多かったので、僕と今野さんで稲葉いじりをして、リラックスさせてもらっていました。

-今回、本作の主題歌「RED」でアーティストデビューもしましたが、挑戦した感想は?

 曲を出させていただくことは、自分としては恥ずかしくて、むずがゆい部分がありますし、まだあまり実感がないです。でも、何事も始めることは簡単ですし、継続することが大切だと思っているので、始めたからには継続して、今後も許される限りは、楽曲にも挑戦したいなと思っています。

-劇中で、鈴之助が江戸時代から令和時代にタイムスリップしたことにちなみ、タイムスリップができるとしたら、いつの時代に行ってみたいですか。

 これは100パーセント、江戸時代の日本に行きたいです。歌舞伎役者は、皆そう言うと思いますよ。江戸の芝居小屋で歌舞伎を見て、当時はどんなふうに作っていたのか、どんなふうに演じていたのかを見たいですし、その人たちとやってみたいですね。タイムスリップができるなら間違いなく、そこに行きます。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

久保史緒里「ライブシーンのたいちゃんがかっこよかった」平祐奈「しーちゃんの役との向き合い方をリスペクト」初共演作でダブル主演『ネムルバカ』【インタビュー】

映画2025年3月20日

 大人気アクション『ベイビーわるきゅーれ』シリーズの生みの親・阪元裕吾監督が、石黒正数氏の同名コミックを映画化した『ネムルバカ』が、3月20日に公開となる。大学の女子寮で同居生活を送る後輩・入巣柚実と先輩・鯨井ルカの日常をユーモラスかつヴィ … 続きを読む

伊藤淳史 大河ドラマ「べらぼう」で盛大な吉原の祭りに挑戦!「踊りの練習が大変でした」【「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」インタビュー】

ドラマ2025年3月16日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、快調に進行中。3月23日放送予定の第12回「俄なる、『明月余情』」では、吉原で盛大 … 続きを読む

本宮泰風 大河ドラマ「べらぼう」で伊藤淳史とダンスバトル!「刀で斬り合うくらいの勢いで」【「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」インタビュー】

ドラマ2025年3月16日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、快調に進行中。3月23日放送予定の第12回「俄なる、『明月余情』」では、吉原で盛大 … 続きを読む

松坂桃李「わが子に『一緒に考えてみよう』と言い続けると心に決めました」「御上先生」合同取材会

ドラマ2025年3月16日

 TBS系で好評放送中の日曜劇場「御上先生」。第9話の放送を前に主役の御上孝を演じている松坂桃李の取材会が行われた。 -今作に参加されてどんなお気持ちですか?  今作のようにメッセージ性の強い作品で、ギリギリなワードやせりふ、描写などを含め … 続きを読む

【週末映画コラム】パワーゲームを描いたミステリーとしても十分に面白い『教皇選挙』/幽霊の一人称視点で描いた新感覚のホラー『プレゼンス 存在』

映画2025年3月14日

『教皇選挙』(3月20日公開)  全世界に14億人以上の信徒がいるとされるキリスト教最大の教派・カトリック教会。その最高指導者で、バチカン市国の元首であるローマ教皇が亡くなり、新教皇を決める教皇選挙「コンクラーベ」に世界中から100人を超え … 続きを読む

Willfriends

page top