【インタビュー】『メタモルフォーゼの縁側』芦田愛菜「宮本さんが『頼んだわよ』と声を掛けてくださってうれしかった」 宮本信子「愛菜さんは役にぴったり」幅広い層から人気の2人が10年ぶりの共演

2022年6月16日 / 08:00

-この映画は、第22回文化庁メディア芸術祭漫画部門新人賞など多数の賞に輝いた鶴谷香央理さんの同名コミックを原作に、『阪急電車 片道15分の奇跡』(11)と同じ岡田惠和さんが脚本を手掛けています。今回も岡田さんらしい、ささやかな日常を舞台にした温かな物語ですが、脚本に対する印象を聞かせてください。

芦田 どんなふうに2時間にまとめるんだろうと思っていたら、脚本には原作の好きな場面や登場人物たちの魅力がぎゅっと詰まっていて、すごくすてきだなと。映画オリジナルの場面もありますけど、岡田さんのすてきな言葉で紡がれているので、早く演じたいと思いました。

-宮本さんは、岡田さんの脚本ではNHKの連続テレビ小説「ひよっこ」(17)などにも出演していますね。

宮本 岡田さんの作品にはたくさん出演していますが、すごくいいせりふを書かれるので、岡田さんのホンは大好きです。本当にぴったりの言葉がくるので、それを言えるのは俳優としてすごくうれしく、幸せなことだと思っています。

-ところで、お二人は今回、音楽を担当した“T字路s”提供の主題歌「これさえあれば」もデュエットしています。エンドロールですてきな歌声が流れてきて、温かい気持ちになりました。

宮本 びっくりしましたね。主題歌って言われたときは。

芦田 そうですね。本当に(笑)。でも、うららと雪さんが歌っているという設定なのがいいなと思いました。映画が終わった後も、2人の関係性が続いている期待感があって。レコーディングのときは、たくさんの方がいる中で歌ったのですごく緊張しましたが、T字路sのお二人が温かい言葉を掛けてくださったおかげで、無事に歌い切ることができました。

宮本 私は60歳ぐらいからジャズを歌い始め、年に一回のライブをもう20年ぐらい続けているんです。でも、それとは違って、主題歌には作品を締めくくる責任がありますからね。本当に貴重な経験をさせていただきました。

(取材・文・写真/井上健一)

(C)2022「メタモルフォーゼの縁側」製作委員会

 

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【映画コラム】時空を超えた愛の行方は『楓』『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』『星と月は天の穴』

映画2025年12月20日

『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』(12月19日公開)  友人の結婚式で知り合ったデビッドとサラは、レンタカーのカーナビに導かれ奇妙なドアにたどり着く。そのドアの先は、それぞれの「人生で一番やり直したい日」につながっていた。“ … 続きを読む

北香那「ラーメンを7杯くらい食べたことも」天野はな「香那ちゃんのバレエシーンは見どころ」 「ラーメン」と「クラシック・バレエ」が題材のコメディーで共演 NHK夜ドラ「替え玉ブラヴォー!」完成会見

ドラマ2025年12月19日

 12月19日、東京都内のNHKで、1月5日からスタートする夜ドラ「替え玉ブラヴォー!」の完成会見が行われ、主人公・千本佳里奈(ちもと かりな)役の北香那、佳里奈の親友・二木優美(ふたぎ ゆみ)役の天野はながドラマの見どころを語ってくれた。 … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(9)浅間神社で語る「厄よけの桃」

舞台・ミュージカル2025年12月18日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。  前回は、玉田家再興にあたり「三つ … 続きを読む

石井杏奈「人肌恋しい冬の季節にすごく見たくなる映画になっています」『楓』【インタビュー】

映画2025年12月17日

-実際に福士さんと共演してみていかがでしたか。  とてもすてきな方で、待ち時間にちょっとお話できたんですけど、すごく温厚な方でした。お芝居に関してはすごく真面目でストイックで、「このせりふはこうやって言ってみるのもありかも」というような優し … 続きを読む

染谷将太 天才絵師・歌麿役は「今までにない感情が湧きあがってきた」 1年間を振り返る【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月15日

-ご自宅でも絵の練習をされたそうですね。  台本が来るたびに絵を担当するチームとの打ち合わせがあり、練習用の絵が並んだ計算ドリルのようなプリントを数十枚いただくので、それを自宅に持ち帰り、宿題のように繰り返し描いて練習していました。 -歌麿 … 続きを読む

Willfriends

page top